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青春の定義
お隣校のお姫様
「おい、ちょっと来てみろって!」

「え?なになに?」

「うわ、女子!」

「隣の女子高生が歩いてる!!」

昼休み

クラスメイトたちが騒ぎはじめる

うわ、クラスの大半が窓覗いてるよ……

通報されないかな……?

「……女?」

「あ、グレイ。隣の蓮水女子の子たちが歩いてるんだってさ」

たしかに外で見ることはあまりないかも

あそこも全寮制だったはずだから

「女子なんて、別に見る必要ないだろ……」

翔が、うっとおしいとでもいう顔をする

「そりゃあな、お前みたいにモテるやつはいいんだよ!!」

「俺ら非モテなめんな!!」

「スカシやがってこんにゃろめ!!!」

「わ、お前らやめろ!!」

ああ、翔がリンチされている……

「俺もすこし覗いてみようかな」

おれも健全な男の子なんですから、気になりますよやっぱり

なんて心の中ですこし言い訳しつつ、窓を覗きみる

「優斗!いい子いたか?ちなみに俺、あっちの子が好み」

「わ、慶!肩掴まないでよ、痛い!」

掴んできた腕を外しながら、慶の指差す方をみる

茶髪で目の大きめの可愛い子だ

ちょっとふわふわした雰囲気は、たしかに慶が好きそうなタイプかも

「……ユウは、どの子が良いんだ?」

グレイの質問に首をかしげながら、んーと呟いた

「おれは---」

「「「うおぉぉぉぉぉ!!!??」」」

突然教室中からむさくるしい歓声とも悲鳴とも呼べる奇声が上がる

「うるさい!!」

翔が叫んだ

「いや、だってよ翔!見ろよ、夢原さんだ!」

「夢原……?」

おれは窓をみた

そこには白いロングの髪に、青い瞳が特徴的な、まるでお人形のような女の子の姿

絵本のお姫様がそのまま出てきたような容姿だ

すっごく綺麗で、可愛い子だなぁ……

ちらりと、隣のグレイをみる

グレイと並べば、すごく絵になりそう

「さすが、蓮水女子一番っていわれるだけあるよなぁ」

「ああ、一度でいいから話してみたい……」

「天使だ……」

女子高で一番可愛い子なんだ……

「あの子もハーフなのかな?」

「クォーターか何かじゃなかったけかな?俺、蓮水女子はよくわかんねぇんだよなぁ」

慶はそう言って頭をかいた

意外だな、慶ってそういうの詳しいと思ってた

おれはもう一度窓をみる

「ほんと、可愛い……」

いままで会ったなかで一番可愛いかも……

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