青春の定義 男子高校生の現状 「正直、転校生っても男だしな」 「男が趣味のやつしか喜ばない」 「女が来い」 「1億歩譲って女の顔した男でもいい」 「男子高校の現状舐めんな。転校生きてもムサさ倍増するだけだろ」 みんな、言いたい放題だなぁ…… 「まぁ、お前らの言いたいこともわかる。一理あると言わざる得ない。しかし!」 ビシィッと慶が人差し指を突き出す 「外人らしいぞ。転校生」 「「「……いや、だから?」」」 男には変わりねぇじゃん という言葉に、慶はまた、それな。と小さく呟いた 「どうあがいても、お前らの思考をポジティブな方にはもっていけないか……」 「ポジティブもなにも、みんなどうでもいいと思ってると思うけどな」 翔の一言がトドメとなった 「……わかった。この話やめるわ」 「慶、お疲れさま」 おれは慶に笑顔を向けた 外人の転校生、かぁ なんだろう。なんか、胸騒ぎがする -『なまえ、おしえて……?』 [*前へ] |