星屑の在り方
(無双/現パロ/義トリオ)みんな大好きご飯のお時間
「幸村さまー、ちょォっと買い出しに付き合ってくれませーん?」
「はい、承知しました。私でよければお供致します。
今日の夕餉はなにになさるのですか、ザビ子殿?」
「んー。今のうちに決めた方が楽だよねー。
そだなー……なにか夕飯についてご要望はありますか、幸村さま?」
「え、私ですか。……そうですね、最近暑くなってきたので食欲が落ち気味なので、なにか食欲を促進させるものが良いかと」
「ふむふむ……って事はなんかスタミナが付くものが良いよね、辛いものとか?」
「確か辛いものは三成殿が苦手だと記憶してますが……」
「……我が侭さんめ。くぬぅ、もうそんな我が侭言う子は家の子じゃありません!」
「おねね様みたいな事を宣うな、ザビ子」
「お、渦中の人物来々っ。三成様、今晩なにが食べたいです?」
「俺か? ふむ……そうだな、なにかさっぱりしたものが良い」
「さっぱり系か……。となると麺類っていう手抜き料理になるんですが……」
「飯の質に手を抜くな」
「はーい我が殿のお達しでぇぇぇす。くっそ。さっぱり系は自ずと手抜き麺料理になンだよ。
むう……となると、えーと、まあ良いや。スーパーで決めよう」
「それで良いのか」
「良いんです。あれ、兼続さんは?」
「兼続殿なら、確か庭の手入れをしてましたが?」
「庭か。そういえば最近めっきり手入れしてなかったからな〜雑草が伸び放題だろうに。
ちょっと様子を見てみるか……あ、ついでにアンケもとるか」
「……この暑いなかご苦労な事だな」
◇ ◇ ◇
「兼続さ〜ん。暑い中ご苦労様でーす」
「ん? なんだザビ子ではないか。どうしたのだ、もう夕餉の支度をする頃だろう」
「うむ、もう夕飯にするんです……ンが、しかーしっ、生憎材料が無くて買い出しに幸村さまと向かう所だったのでしたー。
今二人に夕飯の要望を訊いたから兼続さんにも訊こうと思ってね〜」
「成る程、そうだったのか。
因みにあの二人はなにを所望したのだ? 一応参考までに訊こうではないか」
「幸村さまは食欲の湧くモノ、三成さまはさっぱり系。因みに私は麺類が良いな〜楽だし。
んで、兼続さん。兼続さんはなにが食べたいです?」
「ふむ。ならば私は間を取ってショウガ鍋がよいな。この間食べたあの衝撃が、未だに忘れられないのだ!!」
「うん、全然間を取ってないよね。貴方三成さまが辛いもの苦手だって知ってンでしょう?
なんだそれ、三成さま単体に対する嫌がらせか? なら寧ろ喜んで手伝うが……」
「なに恐ろしい計画立てているのだ、貴様等ッ!!」
「あ、三成さま。なーんだお部屋に引き籠ったんじゃなのか」
「辛いものは苦手だと何度言えば理解するのだ貴様らはっ!!
それと俺は引き籠ってなどいないわ、たわけが!」
「ショウガ鍋、良いと思ったのだが……駄目か」
「良くないらしいから三成さまは怒ってるんじゃないのかな、兼続さん?」
「……ふぅむ。ショウガ鍋は良いぞ!! 汗を適度にかける上に、ショウガ自体夏バテ防止にもなるんだそうだ!!」
「仕方ない、ここは間を取って幸村の意見と私の意見を掛け合わせた物を作るか。どうせ作るのは私だし」
「貴様、俺の意見は無視する気か」
「……しょうがない、そんな殿の為に折れてやる。間をとって鍋物だな。辛くないものにしてやるから、安心なさいっ!」
「釈然としないのだが」
「はいはい、明日の朝餉は三成さまの好きなもん出してあげるからさ〜」
「なにっ、なら仕方ない。…………京湯葉が食いたい」
「はいはぁい、湯葉ですねぇ分っかりました〜。
さてっと……幸村さまァァアアァ!! 行きますぞォォオオ!!
タイムサービスが始まるのだーーーー〜〜っ!!」
鍋はみなの心を一つにする。
「今だ隙有り、肉もーらいっ!!」
「な、貴様行儀が悪いぞザビ子!!」
「あわわ、鍋が傾いてしまう……! 取り敢えずお二方落ち着いて下さい……!」
「鍋物はまず野菜から摂るべきだぞザビ子」
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