星屑の在り方
(月姫/四季)大切なアナタへの贈り物
「うん、これで完成っと」
「お、なーにしてんだザビ子っ?」
「ほわぁぁああい!!」
「うぉおぉおぉい!?」
「……! な、なんだ四季かぁ、ビックリさせないでよ…!」
「…………い、言っとくけど俺の方が吃驚したぞザビ子」
「ご、ごめん……でも、今のは四季が悪い、いきなり話しかけるんだもん」
「結局悪いのは俺かよ。ったく、すぅぐザビ子はそうやって我が侭言う〜」
「わたしワガママなんて言ってないもんね、わたしは事実しか言わない!」
「はいはい、俺はお兄ちゃんだから折れてやるよ。我が侭ばーっか言う妹を持つと兄貴は苦労する」
「ゔ…………ご、ごめんなさい……」
「うん、素直でよろしいっ。────────で? おまえはこんな所で何してたんだ?」
「えっへへ〜。あのね、内緒だよ?」
「?」
「じゃーんっ! 七夜お兄ちゃんの為に花冠作ったの! 凄いでしょ!」
「七夜……? 何でアイツの為に?」
「え? 四季知らないの? 今日はね、七夜お兄ちゃんの誕生日なんだよっ!」
「────ああ、それでそれを作ってヤツに渡したいと?」
「うんっ! 内緒だからね、四季?」
「えぇ〜? どーしよっかな〜?」
「ち、ちょっと四季! 約束してよ内緒にするって!」
「えー? だってザビ子は俺の誕生日に何にもくれなかったのに七夜にはそーやってプレゼントをいそいそと用意すんだもん。
内緒にしてくれっつったって、なぁ?」
「むむ…………し、四季のイジワル〜……っ」
「うわ、泣くなよザビ子!! ごめんって、悪かった、俺が悪かったよ!! 内緒にしといてやるからもう泣き止め、なっ!?」
「ぐぅ……泣い、てない。……っ四季は……内緒にするって約束出来るの……?」
「…………そうだなぁ……俺にも何かプレゼントくれたら、黙っといてあげるよ」
「え、ぷ、プレゼント? え……今何にもないんだけど……」
「うん、そうだな。……俺も七夜と同じ花冠で良いよ」
「え? ……だ、駄目!」
「はぁ!? おま、人が折角妥協してやってんのにダメはないだろ!?」
「四季には違うのをあげたいの!」
「はぁ? ……じゃあ、聞くけど。俺には何をくれるんだよザビ子」
「う〜んと…………あ。それじゃあね、わたしの将来をあげるっ!」
「────────っ!? …………お前……それ意味分かって言ってるか……?」
「四季にザビ子をあげるって言ってんの、これじゃ不満?
四季に七夜お兄ちゃんとおんなじモノなんかあげれないよ、四季はわたしの大切なお兄ちゃんだから、トクベツなモノをあげたいの」
「…………兄想いの妹に恵まれて俺は儚せだよ、ザビ子……。
それじゃあ俺は約束を守るかわりにお前をもらい受けるよ、ザビ子────俺の可愛い大事な妹……」
裏切りの鐘が鳴る
「四季、貴方は私が殺す。最愛の妹の手にかかるなんて、幸せでしょ?」
「ザビ子、お前の未来は俺の物だ。最愛の兄と永遠に結ばれるなんて光栄だろう?」
9月29日 四季ハピバ!!
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