星屑の在り方
(Fate/騎士王)成長期は悩ましい
「セイバー、居る〜?」
「はい。なんでしょうザビ子」
「あ、居た居た。あのね、この服なんだけどさ、セイバー着れないかな?」
「? これはこの間ザビ子が着ていた服じゃないですか。どうしてこれを私に?」
「…………えと、その……サイズが、そのね……ごにょごにょ」
「成る程、サイズが合わなくなったので私に着ろと、そういう事ですね」
「……はい、セイバーちっちゃいから着れないかなと思いまして。なんか良く分からないけど丈が短くなっちゃってさ……」
「それはザビ子の身長が伸びたという事では?」
「……うぅん、そうなんだけどさ……身長が…………その、デカすぎる女の子ってどーよ」
「? ザビ子の背はシロウと変わらない。然程大きいとは見受けませんが」
「そこよ。そこが問題なんだよ!」
「は。問題、とは……」
「……この間、学校で健康診断があったんだよ。そしたら私ね、なんと身長が伸びてたんだ……然も、よんせんちっ」
「それは喜ばしい事なのでは?」
「良くないんだよセイバー。先刻もセイバーが言った通り、私士郎より大きいんだよ、3pも!!」
「……ほほう、そういう事ですか」
「…………分かってくれた、乙女の悩み?」
「はい、大方把握しました。つまりはザビ子はシロウより背が高いという事を気にしていて、着れなくなった服を私に譲渡する、という事ですね?」
「満点。つぅか士郎がいけないんだよ!! 男の子の癖にあーんなちっちゃくて可愛くて料理が上手いなんてさ!?
私に勝ち目ないじゃん!? 士郎の不戦勝じゃん!? もう士郎がウチに嫁ぐしかないじゃんか!!」
「なぜそのような答えに繋がるのですか。ザビ子、とりあえず落ち着いて下さい」
「…………っは!? しまった……つい興奮しちゃった……あり、なんの話をしていたんだっけ」
「────ザビ子が私にこの服を譲るという話でした」
「あ、そうだったけ。まあ良いか、この服ねぇ、半年前に買ったんだけど身長伸びちゃって着れなくてね、もうびっくりだよねー」
「然し、これは機能性が高く動き易い服ですね。凜の様に丈が短くなく、無駄にヒラヒラしなくて良い。
個人的に素晴らしいデザインの服です、ありがとう御座いますザビ子」
「でしょ、これお気に入りだったんだよ」
因みにエンドレスループ。
「士郎はとりあえず嫁に来たら良いと思う」
「ザビ子、取り敢えず本気で落ち着いて下さい」
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