星屑の在り方
(Fate/士郎)完璧な欠落者たち
「士郎、今日の晩御飯は麺類が食べたいからよろしくね」
「へいへい」
「かといって手を抜いたら駄目だからね、手抜き料理は好きじゃないの、わたし」
「はいはい」
「『はい』は一回にしなさいよ！」
「しろーぉ大変だ〜。────あり、遠坂さん、どったの、めたくそ物凄ーくばりクソ怖い相貌をしてるよ」
「あらザビ子、貴女も言うようになったわね〜、脳天直下よろしくド頭ぶち抜くわよ？」
「ごめーんなさーい、ガンドはや〜め〜てー。士郎、お助けてー！」
「すまん、俺には無理だ。お前一人の力で打開しろ。
さて、今日は麺類か…………ふむ、春野菜パスタにするか」
「エプロン姿が異様に似合ってて超可愛いよ士郎、だから助けてー」
「ザビ子、誉め言葉になってないぞソレ」
「新妻みたいで是非ともウチに嫁に来て貰いたいくらい料理上手いよね士郎、だから助けてー」
「いや、だから、それ誉め言葉じゃないって言ってんだろ」
「冗談よザビ子、友人に向けてぶっ放つワケないでしょう」
「…………遠坂の場合、マジで撃つから怖いんだよな」
「なんか言ったかしら衛宮くん────？」
「あぶなっっっ！！？？ 今友人に向けては撃たないって言ったよな！？ 言ったそばから発砲してるぞ、言ってる事矛盾してるの気付いてるか遠坂！！」
「あ〜ら、どーしたのかしら衛宮くん？ なにかを必死に避けているようだけど、そんな無駄口を叩くって事はまだ余裕があるって事よね？」
「きゃー、遠坂さんやめてー！ ウチの中でのガンドの乱射は大変危険となっておりますぅー！」
「冗談よ。ほら早く士郎は晩御飯の用意をする！」
「大丈夫、士郎？ 助けてあげたから私のオカズは少し多めにしてね、肉入れて肉！！」
「────そうか、俺の人権はないのか！！」
我が侭な美人。我が侭な愛。
……我が侭っていうか、最早暴君レベル。
◆ ◆ ◆
←前
次→
[小説ﾅﾋﾞ|小説大賞]
無料HPエムペ！
