星屑の煌めき




(銀魂/銀時)秋扇の冬支度に風雲急を




「残暑あっぢぃー……」

「まーだ普通に暑いねェ」

「ふざけんなよ太陽……もう暦上秋だぞふざけんなよ、なんで秋なのに汗掻いてるんだよ、あちーよ」

「地球温暖化ってやつかなー、いやぁ困った困った」

「嘘くせぇ、ひとりだけ涼しげな顔しやがって」

「私だって暑いさ。だが暑いから暑い暑いと騒いだ所で涼しくなるのか? ならんだろう、だからコレは所謂やせ我慢だよ」

「やせ我慢で汗一つかいてねエたァ、さっすがバケモノザビ子

「ルビがおかしいぞ銀時、いまザビ子を呼ぶ漢字がおかしかったが?」

「ぶぼらッ!!!!」

「輪ゴム鉄砲で許してやる、寛大な私の心に感謝しろ」

「てめぇ……威力が.44口径フォーティフォーマグナム並みの輪ゴム鉄砲を撃っといてそりゃねぇな」

「魔改造大好きだから。平賀の爺さんに強力願った結果コレだな」

「度が過ぎる魔改造はお上にしょっぴかれんぞ、知ってっか〜」

「知ってるさ。一回土方殿に向けて撃ったら凄い鬼みたいな形相で追いかけてきたよ、案外タフガイだよね土方殿」

「知っててやるのはもっとわりぃが相手が真選組のマヨラーなら問題ねえ」

「銀時、殺人教唆って、知ってる?」

「どっちかってーと、殺人示唆だろ」

「どの道土方殿には亡き者になってもらうんだね、総悟殿が喜ぶぞ」

「副長の座ぁ狙ってっからなー、総一郎くんは喜ぶな」

「銀時、総悟殿だよ」

「どっちも変わりゃしねーよ」

「……総悟殿に言いつけるぞ」

全国特別指名手配犯お  ま  えがそれをいうか?」

「それを言うなら、白夜叉ぎんときも特別警戒人物だよ、伝説の攘夷志士じゃないですかーやだー」

「……ハァ、ったーく減らず口め。キリがねえ。この話題は止めだ止め」

「となると、他に話題はないよ」

「ザビ子気合いで話題探せ、俺あちぃから頭働かねえわ……」

「銀時はオールウェーズオールタイムエブリシングエブリタイム頭働いてないだろ」

「ッハ、ちげーねぇ」

「いや否定しようよ」

「もうあちぃから否定すんのもめんでぇ」

「自堕落通り越してまさしくダメダメなおっさん、略してマダオだなぁもう」

「ザリザリ君食いてぇ」

「冷蔵庫に昨日ダスコで買ってきたのがあった筈、神楽が食べてなければね」

「マジでか。どっこどこ……」

「冷蔵庫……厳密に言えば冷凍室の下ぁの方に隠してあるよー」

「あぁ? だからマジどこだよ……物で溢れかえりすぎだろ、ちったァ整理しとけ」

「煩いな、私だって忙しいんだから無茶言うなよ。それに加えてうちにはエンゲル係数に貢献してるチャイナさんがいるんだぞ」

「へーへー、攘夷志士のザビ子ちゃんは真選組に潜入活動で忙しいんでしたねーっと」

「銀時、それ外で言ったら
殺す
怒る
ぞ」

「俺ちょっと夏バテしちゃったかも、君の声がダブって『殺す』って聞こえたんだけど。
いや君は悪くないよ悪いのは俺のこの耳さ?」

「せいぜい月のない晩には気を付けな銀時、
殺しちゃう
なにかある
かもだしね」

「イヤーーーーーーーー殺る気満々だあの子ーーーーーーーー!!!!」

「いや冗談だよ。私の腕前で銀時は殺せないから」

「隙あらば闇討ちする気だよコイツ。あ、ザリザリ君めっけた」

「私の分もあれば持ってこーい」

「へいよ……。ほれ、おめーの分な」

「さんきゅ銀時」

「ん、どういたしまして。リッチな西洋梨味とかお前金持ってんな」

「パチンコで一発デカいの当てたみたいでね、現金はそれなりに潤ってる」

「あぁ? おめーパチンコ嫌いだったじゃねーか」

「長谷川さんを助けた時にお礼にパチンコ一発やらないって誘われて、それで」

「長谷川さんか、まあアイツも金なしの癖にパチンコ好きだからなぁ、頷けらァ」

「パチンコなんて初めてやったよー。ていうか店内煩いし臭いしで環境としては最低だよ、よく銀時は行くよあんな所。
私、その一点だけはお前の気が知れないよ。あんな劣悪な環境に長時間居られるなんて、銀時、お前以外と自虐的だな」

「それがパチ屋ってもんだ。当たったらそれだけ得られるモンでけーしよォ、男のロマンだ」

「半日居ても1日居ても当てられないヘボダメパチンカス野郎がなにを言うか」

「よしザビ子ちょっと表行こうか今後の付き合いについて語り合おうじゃねぇか拳で」

「銀時さんは器が小さくて、ザビ子凄く困る」

「殺人的威力を誇る輪ゴム鉄砲を乱射するやつに言われたかねーな」

「そうか。もう一度この.44口径の威力を味わいたいというなら早く言えば良かろう」

「ごめんなさいザビ子ちゃん」

「分かれば宜しい、人間素直が一番だよ銀時」

「恐怖政治以外の何物でもねーな、パワーバランスおかしい」

「────あ」

「なんだぁ?」

「今日、銀時誕生日じゃん」

「あ、言われてみりゃそうだな」

「すっかり忘れてたわー、今からなんか買いに行くか?」

「良いって良いって、誕生日を祝われて喜ぶような年でもねーしよ」

「ダメだよ。今日は銀時が生まれた日なんだよ、年なんて関係ない。
私の大事な人がこの世に生を受けた日なんだよ、祝わなくていいなんて道理はないの。
しっかり祝いますからね、我が家のルールです」

「マージで〜? じゃあ銀さんアイスケーキ食べたいんだけど」

「……。まあ、良しとしよう。最近銀時甘いモノ食べてる描写ないからねー二次創作でしか活きてないよねその設定」

「おいメタ発言すんじゃねーよ」

「神楽用にタンドリーチキンでも買おうか、神楽と言えば神楽も酢昆布食べてる描写なくなったよね、日傘ですら忘れ去られてる時あるし」

「だからメタ発言すんじゃねーよ」

「新八は……相も変わらず新八だよな」

「そこには大いに賛同すっけどもうメタネタは止めろ。なんか怖い」

「そだねー、そんな事よりアイスケーキとか諸々買いに行こうや、そろそろ夕飯時で店が値引きシール貼ってくれる筈だから」

「おー、締める時はきちんと締めるそんなザビ子に、シビレもしないし憧れもしねーや」






































まるで空気を吸うように、当たり前の存在
恋人以上夫婦未満なこの空気がとても好きだよ。

10/10 銀さんハピバ!!






























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