星屑の煌めき




(Fate/生徒会)太陽と月と地球




「衛宮くーん、毎度お馴染みザビ子ちゃんが士郎のお弁当を奪いにきましたよぉ」

「お早うザビ子、お前用の弁当を用意してあるからそっちを奪え、俺だって弁当奪われたら死活問題だからな」

「マジでか、ワーオ! 私のお弁当お弁当嬉しいな〜♪」

「……弁当一つでこんな上機嫌になれる奴はザビ子以外いないだろうな、ホント」

「あ。一個忘れてた」

「? どうしたザビ子急に立ち止まったりして…、早く生徒会室行こうぜ」

「お早う、士郎。────────いやぁこれを言っとかないと。
朝を迎えたって感じしないよねぇ、うんうん!」

「朝を迎えるもなにも────もう昼過ぎだぞ、今」

「そうこうしている間に生徒会室トーチャク! 一成ー、開けたよー!」

「まさかの事後確認。普通開ける前はノックしてから開けるだろ」

「一成。お早う」

「む……ザビ子、それに衛宮か。ふむ、朝の挨拶をするべき時間ではないが、お早う」

「見て見て、一成! 士郎が私の為にお弁当を拵えてくれたの〜わふー!」

「そうか。それは良かったなザビ子……所で、何故俺の隣に座ろうとする」

「そりゃ、士郎の目の前に座りたいから」

「普通隣に座りたいとか思うものじゃないのか」

「人間てね士郎、なにかを食べてる姿が一番本能に近いんだよ…………生命力に溢れてて────滾る」

「すまん一成、俺今日そっち側に座ってもいいか」

「構わん。寧ろそうしておけ、そしてお前は向こう側へ座れザビ子」

「ぶー、なんだよなんだよ、変なトコで結託しやがってぇー! 二人がデキてるって噂流すぞコノヤロー」

「ザビ子、コレをやるから機嫌を直せ」

「おお、豆腐ハンバーグ! 私豆腐ハンバーグって大嫌いなんだけど柳洞寺印の豆腐ハンバーグだけは大好きなんだよねぇ、さんきゅ一成!
さてさて、私は二人の真ん前に移動してやんよ」

「どの道お前は俺の目の前に座るんだな……まあもう良いけどな。一成、茶が入ったぞ。ほい、これザビ子の分な」

「うむ。忝い」

「さんきゅう士郎」

「いえいえ。…………さて、では、いただきます!」

「戴きます」

「いただきまーす」

「────む。ザビ子、その唐揚げとこの玉コンニャク、交換してくれないか」

「うーん……そのヒジキも付けてくれるなら、考えてあげなくもないよ」

「うむ。交渉成立だな、柳洞寺特製のコンニャクの煮物は美味かろう」

「うむ、とても美味しいです一成くん。
…………おや、士郎に一成、今私の鞄漁ってたら牛乳パックが三つ出てきたから、二人に一個づつあげる」

「何故そんなものを持ち歩くのか興味はあるが、敢えて深く追求しないでおこう、貰えるものは有り難く慎んで頂いておこう。
忝い。有り難く頂戴いたす」

「特に士郎は牛乳飲んどけ。男の子でその身長はちょっと……げふげふ」

「なにか言ったかザビ子……」

「士郎の作った厚焼き卵美味しいナァ! って言ったんダヨっ☆」

「こんな時になんだが、卵という字は調理前の鶏卵に使う字だ。調理後の鶏卵には玉子という字をあてるのが正しい」

「ホントになんだね一成、助け舟を出すならまだしも言葉の間違いを指摘するとは流石ですね!」

「ったく、ホントに油断も隙もない…………まあ、牛乳は有り難く貰うが、ザビ子、お前明日から弁当抜きな」

「うぇッ!!?? な、なんでぇ!!」

「……察しろ馬鹿」

「ザビ子、衛宮の気持ちを汲んでやれ。お前なら多分分かるだろうさ」

「ぇ、分からん。……あ、二人とも牛乳飲んでんの……行動早いね。美味しいかいソレ」

「まあ、不味くはないが」

「ああ、普通に飲めるぞ」

「ホント? じゃあ私は熱処理してから飲もう」

「? なんでさ。別に温めなくても普通に飲めるぞ、コレ」

「はて、お前は冷たい飲み物が苦手だったか?」

「ううん。だってその牛乳────────賞味期限がだいぶ過ぎてるから」

「────────・・・っ!!」
「────────・・・っ!!」





◇ ◇ ◇






「あら? ザビ子、どうして体操服なの?」

「あ、遠坂さん。やほやほぉ、元気ぃ?」

「ありがと、お陰様で元気よ。で、なんで体操服なのかしらって質問に答えてくれない?
わたし、自分の意見が無視されたり流されたりするのが大ッッ嫌いなの……」

「制服汚れたからであります!!」

「? 汚れた、なんで?」

「一成と士郎にミルクかけられたから、臭くて着替えた。因みにコレ士郎の体操服なのさっ」

「────へ?」

「いやだから、ミルクぶっかけられたからさァ。もうくっせーのよこれがっ。
あ、予鈴……やば、私次移動教室だからもう行くね、バイバイ遠坂さん、アデュー!!」

「あ、ちょ、待ちなさいザビ子!! ……って足速っ、もうあんな所に。
ったく、士郎の奴、わたしのザビ子になんて事をしてくれたのかしら……。
然もザビ子一人に対して二人がかりだなんて、ホント軽くブッ殺されても仕方ないわね……あのボケボケ男めぇ!」



















































着かず離れずの三人の関係。

「衛宮くん、アンタわたしのザビ子になんて蛮行を働いてくれたのか詳しく説明なさい……?」
「え、ちょ、待て遠坂! 出会い頭に詰問!? というか校内でガンドを撃つなよ!」
「言いなさい、わたしのザビ子にナニをしたの……?」
「遠坂さん、目が、目が物凄く怖いんですが! というか誤解だなんもしてないって!?」













◆ ◆ ◆













































←前

次→


237/329ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!