星屑の煌めき
(銀魂/銀時)ダレカの為に
「…………っよし。完、成!」
「なにがだ?」
「うおぉい!!??」
「うお、なんだよ急に奇声上げたりして……ビビった」
「あ、ごめん……って私悪くないし、いきなり話しかけてきた銀さんが悪い!」
「いやぁそりゃ悪ィ事をした」
「微塵も反省してないね、その素振りは」
「で、お前は台所でなぁにをコソコソしてたんだ?」
「わわ、なんにもしてないよぉなんもしてないしてないない!? だから私に構わず居間で大人しく結野アナをローアングルから見てなさい?」
「誰もそんな風体で見てねぇよ、中二じゃねぇんだぞ」
「もう中二でも高二でも小二でもなんでも良いからこっか出て行ってくれないかなぁ!?」
「そーはいかねぇ、どーもお前のその態度が挙動不審なのが気になる所でな……正直に言え、なにしてた」
「…………あーも〜!!!! 良いからさっさと居間へ行けってば!」
「お、背中を押して無理矢理にでも俺を追い出そうとするとは、余程の事があるとみた☆」
「みなくて良いからさっさと居間へ行けっつってんだろこの腐れ天パぁ!!」
「────────ザビ子」
「っ……な、んだよ」
「隙有り☆」
「ぁ…………ぎゃー、見るなァアァァアア!!」
「んだよ、普通に料理作ってただけかよ、勘繰って損したぜ」
「……」
「ん? あれ、でも確かおめー料理はからきし駄目だっつってたよな」
「……」
「? おーい? ザビ子〜?」
「…………っあー、もう鬱胸しー! そーだよ料理はからっきし駄目ですよ、私はどーせ料理の一つも出来ない駄目な女ですよチキショー!」
「いやそこまで言ってねーよ俺、何故にそこまで自分を卑下する必要がある」
「…………銀さんが悪い……」
「あ? んでそこで俺が出てくるんだよ……もちっと要領良く話してくんね?」
「銀さんの方が料理上手いとか、なんか気に食わないんだよ……私の女としてのプライドが傷ついたの!」
「────……」
「だから、誰もいない時を見計らって隠れてこっそり料理出来る様に練習してたんだよ、それをこの莫迦、なに急に帰ってきてんだよ!」
「────────……」
「…………なんか言えよ」
「────なんか」
「だあぁあぁぁ〜……! 死ねッ、地獄に堕ちろッ!!」
「いやいやいやいや…中々可愛い事してんじゃないのザビ子ちゃ〜ん……なになに、急に色気づいちゃった感じ?
それとも、俺はこんなにもザビ子に愛されてるのか?」
「どっちも違うし、別にお前の為じゃないし、調子こくなし、なんだそのどや顔ムカつく殴らせろ!」
「強情だなザビ子、素直に俺の為って言えば良いのに……ま、そんな所が可愛いんだけどな」
「ごめん銀さん、私の為に死んでくれないか……お前と話してると時々話がどーも噛み合わなくてイラつく。
誰もお前なんか愛してねーから安心して眠れ、久遠に」
「はっはっはー、ツンデレな所も可愛いな☆」
「よし、口を開けろ、私の手料理を味わってもらおーか?
死にゃしないが気絶はするぞ〜、おらおら食えゴラァ!!」
「待て待て、こんなダークマター紛いなものを人に、つーか俺に、食わしちゃいけねーって母ちゃんに教わらなかったか?!」
「んなもん知るか、私の愛の証とやらを身を以って味わえ!」
「悪いなザビ子、俺まだ死にたくな────……」
「隙有り」
愛する人の為、人は強くなる……ってどっかで聞いた気がするけどそれは絶対世迷事だと俺は思うね。
「ザビ子の料理、見た目は普通アルけど、味が……」
「見た目普通なだけに、ある意味姉上より酷いかも……」
「みなまで言うな子供達、本人が一番分かってるんだから……」
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