星屑の煌めき
(魔法学校/シリウス)迸る耐え難き黒い獣
「そこな駄犬に喰らえー」
「あで!? ってえな誰だよ……ってやっぱお前ザビ子!!」
「いや逆に考えて私しか居ないだろシリウス・ブラック、おはよう、今日も中々に良い朝だな」
「ははははは、今日も朝から元気だなザビ子〜……?
オメー朝から俺に命の危機がある攻撃しやがって、覚悟は出来てんだろォな?」
「覚悟、それはお主が決めるモノだろう。私はお主と違いいついかなる場合も、死ぬる覚悟で毎日を生きている。
ただ、当たり前の様に朝目覚め、ただ、当たり前の様に夜眠るだけのお主とは気概からして違う」
「ぐっ……ああ、もうなんでも良い! お前と話すといつもそうだ、これだからクソジャップは嫌いなんだ」
「ほう? この私をジャップと罵るかブラック。
宜しい、お主もいよいよ死ぬ覚悟が決まったと承けていいのかな」
「お前の国語能力を疑う、死ぬならテメーひとりで虚しく寂しく死んどけや」
「ふむ。まあ潔い自刃は我が祖国の美学とされる位だ、なにかの責を負う形であれば私も祖国の信条に準ずるが……。
お主のソレは、私が負うべき責ではないと思うが、どうだ?」
「あーマジでコイツ鬱胸しーーーー!! だから亜細亜系は嫌いなんだ!」
「おや。たった一人のサンプルでアジアを全域否定するのはよした方が良い。
アジアと一言にいっても民族や文化、宗教は国の数以上あるのだから。
それに、私を嫌うのは良い、何故なら私もお主が嫌いだからな。
だが、我が祖国を罵倒をするのなら、私はお主を倒さざるを得なくなるが」
「ケッ、女の細腕でなぁにが出来るってんだか」
「うっふふふ……例えばだが。こうして普段から私とお主は口論が絶えない。
そしてお主は仲間内に私の愚痴を吐く。
そうすると仲間内はお主は私を心底憎んでると考える、思う訳だ。
これは全て────次なる布石と考えた事は、ないのかね?」
「あ? なにが言いてェんだテメーは」
「たとえば────────アクシオ」
「…………っ!? な、引き寄せ呪文を唱え…………あだっっ!!」
「そして最後に…………キャァアァァアアァァアアア!!!!」
「っせえな、耳元で叫ぶんじゃ…………あ、テメェ、謀りやがったな!!??」
「ふん。さて、それはどうかな?
さぁ、そろそろ誰かが来る……わざわざ人避けをしてあるこのお主らの部屋、押し倒された私……。
これは誰がどう見ても、私はお主に犯されそうになっている可哀想な女生徒になる訳だ。
そら、誰かが来た様だぞ? 誰が来るかは私も楽しみだ」
この計画の為に、彼以外の前では気弱病弱系キャラを演じていた訳で。
「なに、悲鳴が聞こえたけど何があっ────っ!?」
「…………見損なったよ、シリウス」
「……最低だ」
「大丈夫かいミスザビ子? 僕らが来たからにはもう大丈夫だよ」
「あっ、ありがとぅ……ルーピン………………クックック、針の筵を味わえブラック……お前に味方はいないぞ……」
「ちょ、俺はソイツに填められたんだよ!!」
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