星屑の煌めき
(銀魂/銀時)因子解明速度低下
「銀さん悪い理由はないけどとりあえず一発殴らせてくれない」
「っだァ!? いきなしなにしやがんだザビ子!!」
「だから悪いっつったろ。とりあえずなんも言わずに殴らせてくれない」
「させるか! もう二撃目は喰らわんぞ、もう準備出来てるからな、逃げる準備万端だからな」
「……なんか無条件にムカつく。なんか無性にイライラする」
「んだザビ子おめー、アレか、あの日ですかコノヤロー」
「んな訳ねぇだろブッ殺すぞボケが……つかお前もう喋んな黙ってろカスボケクズ、イラつきが倍増する。
…………あ、やっぱりなんか喋れ。私、銀さんの声は好きだから、きっと落ち着くと思う」
「ワガママ! なにこの子ゴーイングマイウェイ!? どんだけ世界は自分中心に回ってんの!?」
「叫ぶな鬱胸しい、確かに喋って良いと許可はしたが、誰も叫べとは下知していない」
「お前どこの英雄王、ないし暴君王?」
「ああもう、イライラする〜。とりあえず銀さん、そこに座ってみ」
「? こうかぁ?」
「上出来。さてさて、私はその後ろに〜……」
「ん? 俺の後ろに回り込んで、なにしてんだ」
「────────俗に言う、背中合わせ」
「あー……落ち着かない時とかイラつく時は他人の体温を感じると良いって、なんかどっかで聞いた事あるな」
「それを今実証中であります。……背中合わせって案外落ち着かねぇな」
「そーだな」
「ちょっとなにか喋れよ銀さん。会話会話、会話がないから落ち着かないんだきっと」
「んなまた勝手な事を…………ま、しょーがあんめー。
なにせ、ザビ子は俺のこの美声がお好みらしいし〜ぃ?」
「いやそこまで言ってないし自惚れんな天パ。…………お、新発見。銀さんて心拍数早いな」
「うぇ、それも伝わる感じかよ」
「ばっちし伝わってマース。…………おー、他人の心音って結構アレな。
自分の心拍数と違って、緩く伝わるからなんか、良いかも……」
「落ち着いたか?」
「……んーーーー。お陰様で、さっきよかおおむねマシだなーーーー」
「そーかぃ、そいつァ良かった。じゃあとりあえず────怒るなよ?」
「は? っ…………ば!? ちょ、あにすんだ馬鹿、放せ!!」
「別に良いじゃん。後ろから抱き締めるくらいどって事ねぇだろ?」
「んな訳あるか!! 大問題だわハゲ、放せよ馬鹿!」
「んー? なんだお前、もしかして照れてるとか?」
「んな、馬鹿も休み休みに言えよ、このハゲ!!」
「暴れーるなって。ツンデレの照れ隠しなら対処法はもう会得したんだぜー?
図星だからって俺を攻撃するな、毛髪を毟るな、頬をつねるな、叩くな、普通に痛いから」
「ッ…………ハァ。もう暴れ疲れた、しょうがない大人しくこの状態でいる事を許容する、有り難く思えよハゲ」
「はいはい。腕の中にすっぽり収まる、このサイズはザビ子しか出せないな。落ち着くわァ」
「死ね」
吐き出せフラストレーション!
ホントは苛々の原因は分かってる。
最近、銀さんが私に構ってくれなくて、ちょっと淋しかった……とか。
でも、そんな恥ずかしいコト、絶対に口が裂けても言うかっての!!
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