星屑の煌めき
(銀魂/真選組)ジューンブライダー
「なんで六月の花嫁は幸せになるって言われてんでしょうね〜」
「俺が知るか。つかそんな下らない話を俺に聞くな、真面目に仕事しろォ仕事を」
「土方さんたら相変わらずクールですねぇ、つれないお方です。ねえそうは思いはしませんか沖田さん、ザキくん?」
「え、なんでそれを俺に振るんですかザビ子さん」
「全くだぜィ、二月の海で溺れて死ねよ土方さん」
「んだゴラ総悟おめ仕事サボってなにしてやがんだ!」
「見て分かりやせんか? ミントンですぜミントン」
「山崎、テメなにやってんだゴラァァァ!!!」
「落ち着いて下さい土方さーん」
「ぐぇぶ!!??」
「うわ、ザビ子さんそれはいくらなんでもやり過ぎじゃ……全速疾走し始めた人間の首根っこ掴んでそのまま地面に叩きつけたら、いくら副長でも死にますよ」
「大丈夫さザキくん、土方さんはこんぐらいのダメージじゃくたばりやしないのさ。
これしきのダメージでくたばっていたら沖田さんの日頃のアレで死んでいる筈です」
「こいつァ傑作だぜィ土方さん、たかだか女人の攻撃でくたばったとありゃ浪士共が総出で攻めてきまさァ」
「上等だおめーら……局中法度に『上司を攻撃する事なかれ、これを犯せし者切腹』て加えてやろうか……」
「腹でもなんでもいいからただ単にアンタを抹殺したいだけでさァ」
「よォォォォし上等だ腹を斬れェェェェ!!」
「うるっせぇですよ土方さん。ちったァ静かにお仕事片付けてくだせぇよ、日々の食事に微量のヒ素でも盛られたいんですか?」
「…………すいまっせ〜ん」
「凄いっスザビ子さん……鬼の副長と呼ばれる方を一言で一蹴するなんて」
「まあただ単に土方さんがヘタレだからってのあるがねィ」
「あ。沖田さんはご存じですか?」
「そりゃあ、先刻アンタが言った質問に対しての答えかィ?」
「はい。六月の花嫁は幸せになるっていう逸話の理由、存じてますか?」
「さぁね。俺ぁ惚れたはれたにゃ興味がねェんで、てんで分かりやせん、ザキに聞け」
「え、俺っスか!?」
「つかお前ら仕事しろよ、総悟、お前午後は見廻りだろ」
「あ、それは近藤さんが変わってくれやした。頭が腹痛で腹が頭痛で大変ですって言ったら近藤さんが引き受けてくれたんでさァ」
「人を疑う事を知らなさすぎだろ近藤さんんんんん!!
気付いて、その明らかな嘘に! 明らかな嘘過ぎて逆に晴れやかな気分になるわ!」
「まあまあ、落ち着いて下さい土方さん、近藤さんの人の良さは今に始まった事じゃないでしょう。
それに第一、こんなに天気が良いのに部屋に籠って仕事だなんて、クソ喰らえですよ」
「ひゅー、ザビ子カッコイー」
「隊長、そんなあからさまに感情の籠ってない褒め言葉言われたって嬉しくないですよ」
「あ。というか最初からググれば良かったんだ。現代風にいうとヤホーでググれ!
もっと現代風にいうと、ggrks!」
「ググれカス! 死ね土方!」
「上等だゴラァ表出ろォォォォ!!」
「もう表出てますけどね……結局副長も沖田隊長におちょくられて仕事出来てないです……。
あ、ググったら出ましたよザビ子さん」
ギリシア神話からこんにちは!
「ゼウスの正妻のヘラが六月を司る神様だからみたいっスね」
「ヘラ……あの恐妻のヘラ? 自分以外の女は鏖しにしようとしたあの狂神ヘラ?
なんでよりによってヘラの月に結婚すると幸せになるの?
だったらまだデュオニソスの方がマシだわ!」
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