星屑の煌めき




(復活/雲雀)また会う日まで。その時まで。




「────ザビ子」

「? あ、雲雀さん!」

「こんなトコでなにしてるんだ」

「学校散策です。こうやって校内を回っていれば雲雀さんに会えるかもと思いまして」

「そう。なら目標は達成出来たろ」

「はい。所で雲雀さんはなにをしているんですか?」

「僕かい? 校内に残る卒業生が不埒な行いをしない為に見回り中」

「成程。そういえば先程机になにやら刻んでいるのを多数人目撃しました」

「はぁ……全く最近の生徒は机は国の税金で賄われている事を知らないのか?」

「まあ最近の子供は馬鹿ばかりですからね、知らないでしょう」

「そうかい、それはとても頭の痛い事を聞いた」

「あはは。良かったですね、これで来年度からの対策案を練る事が出来るじゃないですか」

「まあ、そう前向きに考えるか。
────所で話は変わるけど。ザビ子、卒業おめでとう」

「ぇ…………あ、有り難う御座います雲雀さん。まさか雲雀さんから祝辞の言葉が聞けるとは思いもしませんでした……」

「そりゃたまには僕だって祝いの言葉ぐらい言うさ。ザビ子だって曲がりなりにも卒業生だしね」

「義務教育からの卒業ですよー」

「高校はそう甘い所じゃないからね、単位足りなかったら進級すら出来ないんだよ」

「だいじょーぶです雲雀さん、その心配は無問題ですから!
私はこうみえて優等生なんですよ、進級どころかスキップしてやりますよ」

「日本の法律じゃ無理だよ」

「分かってますよ。ただ比喩的表現で言った迄ですの」

「ああそう。なんかもう面倒臭い、やっと君のお世話からの卒業なのに、こうも素直に喜べないなんて消化不良だ」

「雲雀さんは相変わらずクールですね、晴れの卒業式にそんな仏頂面で佇む方も珍しいですよ?」

「たかだが中学の卒業式で泣く方もどうかと思うけどね」

「言えてます、それ凄く言えてますぅ!! 今日なんてスッゴい泣いてる子多かったんですよこれが!
もう笑っちゃいけないと思いつつめっさ笑ってしまいました、鼻で」

「目出度い卒業式になんて不届き?」

「雲雀さん、最後に私の我が侭聞いてくれますか?」

「嫌だって言ったらどうする?」

「強制命令です!」

「拒否する」

「卒業生命令です、最後ですから…………少しくらい、良いじゃないですか……」

「────仕方ないな、聞くだけだよ」

「有り難う御座います雲雀さん。えぇと、一緒に写真撮って下さい!」

「…………そんな事で良いの」

「はい。寧ろ結構一大決心だったりします」

「なんだ、なら別に構わないよ」

「マジですか!! やったぁ、じゃあ其処で暇そうにしている草壁、シャッター押せ

「…………はい」

「雲雀さん、並んで並んで!」

「はいはい」

「それじゃ、いきますよ…………はぁ、なんで俺がこんな事しなきゃ」

草壁、さっさと押せっつってんだろが。私が押せっつったら光より速く押せよ、ったく使えねぇ奴だな

「はいすみませんザビ子さんそれじゃあ押しますよ!」

「雲雀さん、ちゃんと男前に写って下さいねー」

「そういう君も少しは可愛く写る努力しなよ」




































































「この先は決して約束されたモノではない。輝かしい先があるとも言い切れない、だから足掻くんだ、力の限り今を足掻け」

思い出を残すのは嫌い。
思い出す度に悲しくなるから嫌いだ。
だけど君とならそんな悲しい記憶も楽しくなりそうだ。
楽しかった日々を胸に、僕はここにいるよ。
















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