星屑の煌めき
(復活/黒曜)マイボスイズヘタレ
「グッモーヌゥンエブリバァデイェイ! 今日の気分はいかがなものですか?」
「たった今最悪な気分らびょん」
「あらやだ犬ちゃん素直は美学じゃないんだゾー☆」
「ナバコフ!?」
「……おはようザビ子、朝っぱらから犬の延髄にマジ蹴りは、正直どうかと……」
「あらやだ千種くん今日も朝からテンション低いねおはよう!!」
「貴女のテンションの方が可笑しいんですよザビ子、常人にはこれが精一杯です」
「なんだ、六道骸もいたのか」
「すみません、僕のフルネームをお前読みさせるのはちょっと止めてもらえませんか。
あとなんでそんなにあからさまに声のトーン低くなるんですか、さっきまで声張り上げていたのになんですかそのローテンション気味な声、失礼ですよ」
「所で話は劇的ビフォーアフター変わるけど。千種、私今日お弁当作ってみたんだ」
「……そう」
「それですね……ぇと……ょ、良かったらコレ……た、食べて下さいませんか!?」
「……ん。一応貰っとく…………ありがと」
「っ……ぃ、いいえ……千種のお口に合えば良いんだけど……。その、不味かったら棄てて良いから、さ……」
「……ザビ子、知ってる? 日本は残飯の量が世界一なんだって」
「へ〜。千種は物知りだねぇ」
「……だから。そんな勿体ない事、良くない……と思う……」
「?」
「……残せない、ザビ子が作った料理……残すなんて、出来ない」
「────────千種……っ」
「あ、僕の存在はまるっと無視ですか無視ですね。僕のツッコみは一回なかった事にされてますね。
あと僕がいるのにここでなんかイイ空気醸し出すの止めて下さい、なんですかこのふわふわした空気、なんですかこのふわふわした雰囲気。
勘弁して下さい、朝っぱらから胸糞悪くさせないでもらえませんか」
「…………グ」
「あ。犬復活の兆し? 回復早いなぁさっすが!」
「…ッ………テメェ、ザビ子…!! 危うく三途の川渡るトコらったびょん、危うく死にかけたびょん…」
「六文銭渡してなかったから川も渡れなかったろ」
「なんですかその常套句!? つまり貴女犬を殺す気であの蹴りを……!?」
「大丈夫さ犬、君は三途の川なんて生易しいトコなんかには行けない……だって、君は自分が死んだ事すら気付けない位に惨たらしく死ぬからな…」
「ッハ、上等らァザビ子、お前にオレが殺せるワケねーびょん。
らってオレ────お前よか全然強ェしっ」
「傲る人も久しからず……琵琶法師のあの有名なウタ、知らない?」
「……ストップ。喧嘩やるなら外で……ここでやったら建物、壊れる。
……どうしても喧嘩するなら、俺も加わるよ」
「…………千種……君が、そう言うなら」
「ケッ、柿ピーはザビ子にアメーんらもん」
「つかお前達もなにさりげなく僕の存在を無視してんですか、僕一応まがりなりにもお前達のボスですよ」
「先刻からゴチャゴチャうっせーんだよ六道骸。土に還って黙るか星に還って黙るか、どうにかしてくんない?」
「そして相も変わらずザビ子の僕に対する言葉はクールに鋭利ですね。
僕の硝子のハートはライフルで射抜かれた様に大破しそうです、クフン」
「……骸様、お静かに願えますか」
「骸さん、ちょっと黙ってくらはい」
「…………なんでしょう、この切ない感じ。柄にもなく泣きそうです。
なにも声揃えてまで言う事ないじゃないですか……然も犬にまでこの言われよう……僕なんかしましたかね」
「多分なにもしてないのがイケないんじゃない?
六道骸、君はなにか彼等に自らの存在を誇示した事ある?」
「多々ありますが」
「もっとさァ、こうちゃんとした感じで……例えるならボンゴレ十代目みたいに分かり易いヤツは?」
「……」
「……千種ぁー、けーん。早く学校行こう一時限目遅刻しちゃうよ〜」
「あああああ待って下さいザビ子、今思い出しますから思い出しますからァ!!
置いていかないで下さい放置しないで下さいぃぃぃぃ!!」
ゆけゆけ、僕らの(情けない)ボス!
むぅ〜ん…アイツのああいう情けないトコ、私嫌いじゃないよ。
Like的な意味でだけどね、Loveは千種だけだし。
犬はKillだがな!
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