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キリリク
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「悠紀仁、オラ起きろ。」

「やぁぁあ…
…まだ、眠い……」

「ッ、……!!」


朝1番、修復不可能なクリーンヒットを受けつつ悠紀仁を起こす不動。



「ホラ……学食閉まるぞ。そろそろ。」

「ん……行く。」

「立ちな。そのままのかっこでいいから。」




「……何。だから立てって。」

「……ふどー連れてって。」




両腕を自分の方に拡げて【抱っこ】オネダリしてくる悠紀仁にはい2発目。

今日はペース速いです。




仕方なく、といった態でお姫様抱っこでかかえて食堂まで連れて来た不動。

首に巻き付いた手は時々力が入りながら自分に縋って来る度に顔がどうしてもニヤケる。




「何頼む。」

「……日替わりAで、いい。今日は食欲無いから……2人前。」



悠紀仁を膝に乗せたまま、自分のと一緒に注文を出す。

時間が遅いから人がほとんどいないが……それでもパラパラと散っていて、こちらを見てくる。



優越感と共に

【勝手に悠紀仁見てんじゃねーよコラ。】

的なイラツキ。




大概俺様だよね、コイツも。

普段悠紀仁にデレデレだけど、初日の態度にはスゴイ物があったし。
まぁそんな彼も今では立派な「ヘタレ攻め」になってる訳ですが。



「ホラ、悠紀仁。飯来たぞ飯。」

「……食わせろ。」




はい3発目。

いい加減にしないと不動が壊れるよ、悠紀仁。




餌を巣に運ぶ親鳥の気持ちを体感しながら、自分の遅い朝食含め皿の上の物を減らしていく不動。
慣れから来るのか、それにしても器用だ。

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