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キリリク
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『シュン?シュンって、誰?』



メンバーの顔を覗き込む。



「そ……総長、不意打ちで近寄らないでくださいっ」


いーじゃん、仲良くしよーよー

と抱き着くと、血相変えた他のメンバーに引きはがされた。


『いーじゃん。冷たいなぁ。で、そのシュンは誰よ』








……顔が良くて、背がでかくて、喧嘩強くて……



そんな、Lapis lazuliの総長。



『ぎゃっ、何だよソイツ、その歩く嫌味。』


胸張って対等、と言えるのは喧嘩ぐらいか。


「そんな!!総長より綺麗な奴いません!!」

『堂々と嘘をつくな、堂々と。』



お世辞バレバレだよ。嘘付くの下手だな。

自分より年上のソイツの頭を撫でると、赤い顔しながら

「嘘なんかじゃ無いですっ!!
本心ですから!」


って真剣に言ってて笑える。




なんか最近そいつがうちのメンバーの彼女に、勤め先のクラブで言い寄ってる、らしい。
「俺はLapis lazuliのヘッドだぞ、誘い断ったらわかってんだろーなオイオイ」みたいな感じで。



気ぃつけなねー、とその彼氏の方に声をかけた。

大切にして守ってあげなよ、彼女がいるなんてモテない男から見ればすんげー幸せモノなんだから。


『つぅかいいなぁー。
   恋人ー。』


俺も可愛い彼女とイチャイチャしたい。

そう言ったら


「女なんかに総長は勿体ないですっ!!
イチャイチャしたいなら、お、俺っ、俺がしますからっ!」

『マジで?んじゃイチャイチャすっか。今。』


肩に手ぇかけてほっぺにちゅうしたら、びっくりして後ずさって後ろの壁に頭ぶつけてた。


「総長、カズだけズリィッ!!」

「俺もイチャイチャしたぃ〜」




彼女作れよ、って言ったらかなり複雑な顔をされた。



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