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キリリク





『オイ。』


身体を起こして、立ち去るソイツの背中に声を飛ばした。



「なんだよ。」



俺の心臓、マジで何が起きてるんだ。


うるせぇ。





『お前、蝶々みたいだな。』







「……はぁっ??」


余りにも予想外の答えに、たっぷりの沈黙の後ユウの口が大きく開いた。

ポカン、とするのを気にせず、そのまま続けた。


『チームは極楽蝶だし、調度いいだろ。
……色彩的には……そうだな。瑠璃立羽かな。』

『黒づくめに、……脚技放ったときだけ走る青いラインが綺麗だよ。
飛ぶみてぇにな。』



眉を歪ませて、口を開いて、ただでさえでかい目を更に見開いて……一言。



「馬鹿じゃね?」



―ドクンッ―



……ああ、なんか……

別に馬鹿でも、いいかも。




身体に合わない大型単車に跨がる背中に、

『図鑑見てみろ』

と怒鳴った。





走り去る時、振り向かずに左手で中指立てて、

俺に見せつけるように高く掲げた腕を振っていた。






―ドクンッ―




だから何なんだよ、コレは

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