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キリリク
2
 




『……何で俊がいるのかな?』

「さっき部屋に来たんだけど、俺が奈緒先輩の部屋に行って和菓子食べるんだーって言ったら俊も来たいってついてきたの。
なぁ、でもお前甘いもん苦手だろ?何で今日は食う気になったんだ?」

「いや、奈緒のいれる茶は旨いからそっちを……
ってオイ、ナチュラルに置いていこうとするんじゃねーよ!」


チッ、


閉じるボタンを連打したエレベーターの扉から滑り込みで入って来た俊に思わず素で舌打ちをしてしまった。
クソ、本気で置いていく気だったのに。


お茶だって?
コーヒーしか飲まないクセによく言う。悠紀仁目当てだってバレバレだっつーの阿呆が。


しょうがない。
ここで本気出して俊といさかい起こしたら悠紀仁がまた悲しむし……そしたら元も子も無い。



『はぁ。悠紀仁に免じて俊も一緒に来ていいよ。オマケで。』

「オマケだって俊。」

「……何とでも言え。」



元々お前も悠紀仁がメインだからな。
このハプニングは俊にとってもオマケだろ?

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