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キリリク

 




『悠紀仁、今日用事ねーから一日麻雀やってるっつってたよな?』

「ん。不動も一緒にやろーぜ?」

『いや、……たまには外行かねぇ?映画見にいこーぜ。CM見てお前が面白そうっつってたヤツ。』

「んー……
そーだな。たまには外に出ないと脳みそ腐るし。
じゃあ飯食ったら外出ようか。」

『よっしゃ。
なら帰りゲーセンも行こう。久しぶりにダンレボ対戦しようぜ。』

「おっけおっけ。」



久しぶりに悠紀仁と二人きり。二人きり。

ふ、た、り、き、り!
(大事な事だから3回言いました)


……よし。誰か来る前に学校を出よう。
したら今日は夜学校に帰ってくるまで邪魔は無い。


途中、他にも誰か誘う?と言う悠紀仁に「昨日徹夜で寝てないみたいだからそっとしといてやれよ」、とイイヤツぶってコメントしといた。
ちなみに俺は
『悠紀仁と(麻雀じゃなくて)一緒にこうやって居るのが1番幸せだから』
って設定だから問題無い。

(そう言ったら悠紀仁がちょっと照れた。可愛い。クソ可愛い。もう体中余すところなく噛じりてー……)


悠紀仁が作ってくれた朝食を新婚気分を味わいつつ腹に納め、適当に身支度を整えて悠紀仁に声をかけた。


用意は済んだとどの口が言ってんだ。そのアクロバティックな寝癖はなんだと文句を付けたら

「……む、無造作ヘアーだよ!」

だと。


『こっち来い。ドライヤーかけてやるから。』



まったく、と言った感じにやれやれ感を出したが本音では当然悠紀仁の髪の毛を触るのは大歓迎だ。

指の間にぴょんぴょん跳ねてる髪の束を挟んでドライヤーの風を当ててクセを直していく。
サラサラ流れて手に触れる絹糸みたいな手触りがかなり好き。


『ホラ、出来た。
じゃあそろそろ出るか。』

「んー」


少しくすぐったそうに首筋を指先で引っかく悠紀仁。
チラチラ見えたうなじに興奮して、どさくさに紛れて髪の毛にキスしておいた。

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