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純情boogying
眼鏡の無い視界
 

「羽夜さん、本単位の会計入ったから確認お願……」

ガチャ、と金属が鳴って聞き覚えのある声が部屋に入って来た。


……この声は、竟さん……かな?


うーん……眼鏡外してると視界に入るもの全てが未確認物体Xで困る……



「……羽夜、さ……こいつ……誰……?」


…………?

声が震えてる。
まるで、泣きそうな感じに。


それより、誰、って……

……今日俺自己紹介した筈なんだけどなぁ。ちょっと傷付く。さすがに。


名前覚えてくれ、とは言わないけど
「あぁ、さっきの。」
くらいに見知っておいて欲しかったな。

……最悪顔くらい覚えてもらえないと不法侵入者扱いされることになるからさぁ。


「げぇ?!
……って、竟か。何だ、びっくりさせんなよ……。」


突然の訪問者に驚いたらしく、羽夜さんがいるらしい方向から何かが崩れる音と何かが床に落ちる音が聞こえた。


……やっぱり、この部屋片付けてあげよう。
なるべく早めに。

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