純情boogying
制服作るんだそうです
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従業員ロッカー室に連れて来られて俺のウエストのサイズを計って、ひとしきりびっくりしてから南さんは出ていってしまった。
……ガリガリなのは自覚あるけど、和子さん以外に心配されたこと無かったから何か嬉しかった。
……超笑われたけど。
(体重が36kgなのがそんなにヤバイとは知らなかった。)
今は一人ボーイの制服と格闘している。
ワイシャツは指定されているらしく、一番小さいサイズを無理矢理袖をたくって着て、エプロンを巻いて、ベストを着て、あとはネクタイだけだが……
ネクタイの結び方が解らない。
さっき、竟さんが出て行った後ジンとの会話の片手間に結び直していた南さんの手元を必死で思い出すのだが……やはり見ただけじゃ無理そうだ。
「なぁ。」
くい、と声のしたほうに顔を向けると茶と金の混じった髪のお兄さんが。
またこの人もえらく見目がいい。
まぁ、当たり前か。ボーイの制服着てないあたりこの人ホストなんだろうし。
『何ですか?』
「自分誰なん?新しく入った奴か?」
『あ、ハイ、そうです。』
「……羽夜もまたエッライブサイクなの入れよったなぁー……
……面接とか無かったん?」
『あ、いえ、……俺、親が作った借金返すためにここで働かせて貰うことになったんです。』
顔が審査基準とは知らなかったな。
南さんはそう言うことで選ばないと思うけど、もしそれが本当なら雇ってくれて感謝、だ。
「おれぇっ?!
……自分、もしかして……男、か?」
『……もしかしなくても男です。』
……今日2度目だよ……
「アッハッハ、そら悪かったなぁ僕。
俺未智(ミサト)言うねん。これからよろしくな。」
いきなり態度変わったな。
『あ……ヨロシクお願いします。』
僕、でも無いんだけどなぁ。
俺一応15だし。
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