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純情boogying
仕事
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『あー……後さぁ、言い忘れてたんだけど……お前の仕事まだあんのよ。』


「?」


つかどっちかっつーとこっちのがメインだけど。


『うちの社員寮に入ってる奴らの飯とか、部屋の掃除とか頼みてぇんだわ。
かなり量あるけど平気か?』


ボーイ達なんて店の掃除はきちんとやるくせに自分の部屋は半ばブラックホールと化してるし。


「やり、ます。」


……泣きすぎてしゃくってやんの。


『ヨシヨシ……んでな、仕事明日からでイイっつったけど、ごめん。
今一人休んでるの思い出した。厨房入って。』


大輝に殴られて寝込んでるボーイが一人
=ホールの人手が足りない
=厨房で作業できる奴がいない


ただでさぇギリギリで回してるのに勘弁しろよー……
みたいな。


「は……はいっ!!やります!!」


嬉しそうに返事しちゃって。

『よっぽど我が儘な客がオーダーしない限り、手の込んだもんなんて作らないから。
フルーツ切ったり注文入った菓子やらつまみやら袋から出して並べるくらいかな。』


それでも人が足りない、ってゆー。



「がんばります!!」


……何か、仕事を頼まれた事が酷く嬉しそうに。

こんな事からも、こいつがどんなに人と触れ合わずに生きて来たか解る。


恐らく、こいつの事を愛してくれたのは育ての親だって言う「和子さん」だけだったんだろう。
……今は、その人もいないが。

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