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純情boogying
こんなに嬉しい。
 

「あっ!!ジンさん、おはようございます!!
今日は同伴じゃないんですね……って、何かイイコトありました?」


ホールに降りたら、よく俺のヘルプに付いてる学(マナブ)がデカイ声で挨拶して来た。


『あ、解る?』


「だって、スゴイにこにこしてますよ?同伴・アフター無しでもボコボコ金遣ってくれる客でも捕まえました?」


『……もっと良い事。』


「えー。何ですか?
ジンさん程の人がそんな喜ぶ事、ですよね?」


『人によるかもだけど……俺、弟出来たんだよね。さっき連れて来て。
詳しくは今日仕事はけた後に話あると思うけど。』



「…………へ?」


『オイ、ホラ、もうすぐ開店だぞさっさと用意しろ新入り!!』


「ハ、ハイッ」




ホールの端に走っていく学を見送りながら、煙草を取ろうと上着の内側に手を延ばした。


擦れ合った布地から、自分の香水でも煙草のニオイでも無い香がふっ、と薫って。

胸元を引っ張って鼻に近付けると、……さっき胸に抱いたチビからしてた匂いだった。

あぁ、そう言えば……シャンプーでも何でもなく、アイツからは良い匂いがしてたな。

……煙草は、止めとくか。




あんな外見なのに、不思議だ……
この俺が、金も持ってない、女でも無いヤツの事であんな風になるなんて。



アキは、やっぱ、特別だ。



SEXの事すら知らなかったアキの純粋な疑問を投げ掛ける問い。

その口調を思い出して、苦笑いして、



仕事が終わった後、どうするか、どうなるかに思いを馳せながら開店の時間を待った。

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あきゅろす。
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