純情boogying
3
楓は人に褒められるのが久しいらしく、照れながら本当に嬉しそうに(レンズの奥で)はにかんでいた。
周りの奴らは油っこいか豪勢か以外でまともな食事を食べたのは久しいらしく、【ジンの弟】と言う話に
「あいつの弟ならさぞかし綺麗な顔してんだろう。年下ならまだ可愛い、も含まれるだろうし。」
との期待を見事に裏切られて非難轟々言っていた奴らもコロっと意見を変えてアキを手放しに褒め始めた。
それはもう本当に嬉しそうに。
ジンと未智のみ他の奴らの裏っ返したような反応が気に食わず、その上楓がびびる程質問をぶつけていたボーイの一人に物理的制裁を加え、羽夜からしこたま怒られる羽目に。
ちなみに、羽夜は竟と楓と会話してる最中自分の事を「パパ」と言ってしまい、天然な楓がフォローするつもりで
「ち、違うんです……俺が、羽夜さんの事お父さんみたいだ、とか言い出したから……ッ」
とバラしてしまい、悪気無い楓にぶつけるわけにいかない気恥ずかしさを周りで大笑いして腹筋崩壊を起こしているホストやボーイで解消していた。
ちなみに、これ以降羽夜のあだ名が「お父さん」になる。
無理矢理(お父さんにより)解散となった一同は、本日はアフターでいないNo.1とNo.5を除く3人が仮眠室へと向かった。
ただでさえ体力勝負な所があるホスト稼業。モーニングの営業まで少しでも睡眠を取る為である。
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