極楽蝶華
バカ二人
『……悠紀仁がそう言っても、学校に置いとく訳にはいかねぇだろ。』
「だよなー……」
『悠紀仁や周りにバレねぇように、どーにかしねぇとな、どーにか。
……自発的にがっこ辞めてくんねーかなー』
「可愛い可愛い悠紀仁が気に病まない様にねー。
……まぁ、その方向で調節する？親サイドから「温情です」って圧力かければ向こうから飛び付くっしょ。」
『奈緒交えて詳しく詰めるか……事実だけ伝えれば即飲むだろ、で、表向きには留学とか言っといて、
悠紀仁には「向こうが居づらくなったみたいで」とか言っとけば気に病まないだろ。
……アイツお人よしレベルに良い奴だからな。』
「ちゃんと俺らが見といてやんないとすぐに騙されそうだよね。純粋で人の事信じやすいから。」
『…………。』
「…………。」
……………やる気かﾃﾒｪ。
『……俺の方が悠紀仁の可愛いトコいっぺー知ってるから。』
「いやいやいやいや
オニィチャン悠紀仁は俺にするみたいに俊に甘えたりしないっしょ。」
『へらず口叩きながら拗ねたりとか可愛いの知らねーだろ。』
「敬語で照れる悠紀仁の方が可愛ぃーもん。」
（果てしなく低レベルな）喧嘩。
馬鹿だコイツら。
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