極楽蝶華
おっ風呂♪
ばたん。
ｷｷ、ｶﾁｶﾁｶﾁ。
……帰った、か……
廊下の向こうから聞こえた扉の音と自動ロックに、慌ただしい来訪の終結を感じた。
……こんな話無ければもっと悠紀仁と一緒にいれたのに。
「……おっにぃちゃんと、おっ風呂ぉー」
『……うるせーよ俺だって好き好んで言い逃れしてやったんじゃねー……』
「『……ハァ。』」
まったくあの鈍感お姫様は困る。
『……お前それ処理どうすんの？』
「あ、やっぱ俊気付いてたんだ。」
『……あぁ。』
だから悠紀仁帰してやったんじゃねーか。
「……しょーがねぇから、治まるの待つ。」
『誰か呼べば？』
「やだよ。俺悠紀仁以外にチ〇コ突っ込みたくねぇもん。」
『まぁそうだろうな。』
俺だってそうだし。
「……俊、俺正直めちゃくちゃ辛い……」
『今の状況がか？それとも悠紀仁が超絶鈍感な事か？』
「……どっちも。」
『だろうな。』
正直俺も時々キツイ。
……アイツ好きんなって後悔はしてないけど。
してないけど……正直。
好きな奴が出来て想いすら伝えられないのってこんなにちんこ破裂するほど辛いと思わなかった。
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