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極楽蝶華

 
 


ぎゅう、と抱きしめられてそう告げられる。


いきなり参戦して来た和希(当時クラスの女子に人気があった。)に、一瞬びっくりして目をしばたかせた。



「何だよ。悠紀仁は悪くないだろ!!何で高田の事が関係してくるんだよ!!」

『か、和希?』


普段温厚な和希の変貌ぶりににちょっとビビってみたり。


「だって、藤堂君のせいじゃない!!」


と、ここで話に入ってくる渦中の人物、高田さん(手芸クラブの、大人し目の可愛い子)。


「うるせぇよ!!悠紀仁のせいにしてんじゃねぇ!!」

「気にすんな、悠紀仁。ただやっかんでるだけなんだから。」



「滝村君、酷い!
はるちゃんが可哀相!!」

「藤堂君、晴香に謝ってよ!!」



「うっせーんだよ!!
あー良かったテメーみたいな性格ブス振っといて!!
やっぱり藤堂の方が100倍可愛いし!!」

「悠紀仁。あんな奴らほっといて俺らの班と一緒に食べよ。」


『……タク、ごめん。ありがと。』



とうとう泣き出してしまい、それを見た周り(友人達)が固まる。



「……悠紀仁……やっぱり可愛い……」
「高田フッて正解だったぁー……」
「女なんかいらねぇ……悠紀仁の方がずっと可愛い……」




男のくせに泣いてる、という事に引かれてるのは解っていたがどうにも止まらなかったり;

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