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極楽蝶華

 



「……何。
獅子緒が猫とか……本気で言ってたの?」


久遠先輩も流石に現状把握が遅れたらしく、やっと情報処理が追い付いた頭で、ぼんやりと思ったことを口にしている。


そ……そうですよね!!

……あの獅子緒圭介、が……




猫扱いだよ?


おすわり、とか言われて足痺れるまで正座してたんだよそう言えば。



……更に思い返せば、教室で……悠紀仁が獅子緒先輩の喉を撫でるような仕種をしていた……な。

うん。していた。




まぁでも、態度見てれば獅子緒先輩が悠紀仁にばっちし惚れてるのは間違いない。

大方猫だ何だに託けて悠紀仁にくっついてるだけなんだろう。
(←大当り)






……とすると、今獅子緒先輩が悲しそうなのは……やっぱり、悠紀仁が猫触ってることに原因があんのか?



……あんだろう、な……;


い、いやぁ……僕、今日一日で色んなもん見ちゃった。


間近での獅子緒先輩のマジギレ顔や、久遠先輩が青筋立ててる所や、自分に向かって凄み利かせる会長や……

……ヤバイちょっと思い出して怖くなった!!

自分情けなっ!!



……う。

知りたくなかった。見たくなかった。


ホントもう余計な視覚知識増やしたくなか……ッ(涙)


……うぅぅ……夢に出て来たらどうしよう……


……うなされて跳び起きそう……

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あきゅろす。
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