極楽蝶華 アンタ、誰? 『琉ざ…… ………?……じゃない。』 顔はそっくりだが誰だコイツ。ピアスの位置から髪型まで同じ………だが、コイツは琉崎ではない。 不思議そうにに見上げてると目の前の人物が口を開いた。 「ここで何してたんだよ」 『……いえ、そのー。道に迷いまして。気付いたらここに。』 「ここは持ち主がいんだよ。……勝手に入るんじゃねぇ」 『あ、そうなんですか……転入してきたばっかなので知りませんでした。スイマセン。』 「……俺が誰だかわかってんのか?」 『いえ、知りません。』 初対面だろーが。 「生徒会長の顔ぐらい知らねぇのかよ。」 ……? 『琉崎生徒会長ではありませんよね。あなた。』 そう言うと相手の顔つきが変わった。 「……何で分かる。」 『え』 聞かれても困る。 『ただ単に、違う人だから違う、と思っただけなんですけど……』 まだ相手が訝しげな顔をしているが、とりあえず不機嫌オーラが消えたので頼み事をしてみた。 『……すいません起こしてください。』 とげが痛ーい。 [*前へ][次へ#] [戻る] |