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極楽蝶華
答えは……?
 

その時、昨日の体育の時間……不動の行動が頭に浮かんだ。


悠紀仁がワイシャツを脱ごうとして、凄い勢いで止めてたっけ……。



……やっぱり、この人達は知ってるのか?



悠紀仁に、何があって、何をされたか……。




自分には解らないし、……知る権利は、無いかもしれない。




ただ、友達だし、力に……なりたい。
気遣い屋で、人に甘いこの友人の為に。


何かあったにしろ、無かったにしろ。



無かった、と仮定を組んでみるが……その考えはのっけから否定される。

どう考えてもどう考えても悠紀仁に盲目的な想いを注ぐこの人達がそれに触れない理由が他に思い浮かばなかった。





いつ?

何処で?

誰に?




……解らない事は幾らでもある。

好奇心なんかじゃなく、知っておきたい事。



それに……




   何の為に?



悠紀仁は……確かに、無理矢理にでも自分のモノにしてしまいたい、と思う奴もいる程綺麗ではある。


もし……この、悠紀仁に付いた痕が……会長達の所為なら……




悠紀仁に嫉妬した人間が起こした事なら……




誰が、どのくらい悠紀仁を好きかだなんて関係ない。


悠紀仁を結果傷付けてしまったんなら、意味が無いじゃねぇか。



もし、……今までろくに対策していなかった……先輩達の所為だったら……


心の底から、もう悠紀仁に構って欲しくない。





アイツは、純粋なんだ。


性根まで真っ直ぐで……中身まで綺麗で。



悠紀仁を傷付けたんなら、……もうあの人達に向かって怖いなんて言ってらんない。


灰斗と将治にも話して……考えを聞いてみよう。

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あきゅろす。
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