極楽蝶華 あ の 馬 鹿 「……じゃあさ、みんな仕事あんだろ? 俺、終わるまでここで待ってるから。 そしたらみんなで寮帰ろうよ。」 「「「「……え?」」」」 声揃えて聞き返すメンバーズ。 「……ユ、ウ……?」 正座した(まだしてたらしい)状態から悠紀仁を見上げる圭介。 「え、別にいいでしょ? 雑用とか茶ぁいれたりくらいするよ?」 あ……あの馬鹿!! みすみす自分から猛獣の待つ檻ん中入って行きやがってぇぇええ!! 「悠紀仁……それホント?」 最終確認、の様に聞き返す奈緒。 「あ、それともやっぱ役員以外はここあんま来ない方がいいですか?」 「違う違うそんな事ねぇ!!」 思わず立ち上がって主張する不動。 「いや、もう悠紀仁なら普通に来てくれていい……って言うか本当に学校終わったらここいてくれんの? 仕事終わるまで?」 顔がニヤけるのを隠せない猛。 「あ、はい。 どーせ部屋いても一人でつまんないし。 迷惑じゃなければ入り浸ります。」 「迷惑なんかじゃねぇ。」 何処までも高圧的な俊。 「そう……? じゃあ、平日はここ来るね。レオがちゃんと仕事するか、とか迷惑かけないかとかも心配だし。」 「ユ、ユウ〜……」 多分今獅子緒先輩が情けなげっふごっほ。……いや、違いますそんな事考えてません!! 少し悠紀仁に甘えてる?様な声を出しているのは……やっぱ、嬉しいんだろうなぁ…… 知られたくない、と悠紀仁に会いに行く時間潰す覚悟だったんだろうに。 [*前へ][次へ#] [戻る] |