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極楽蝶華
オールスターズ






「ふどーお待たせぇッ!!」
バタコン


悠紀仁が重たい扉に半ば体当たり的にぶつかるように開けた。



……見かけと違って血の気が多いんだから……




「あぁ……悠紀仁。楽しかった?」


「ちょー楽しかったぁ!!
最近身体動かしてなくて不完全燃焼気味だったからさぁ!」



パソコンから顔を上げた不動が疲れ切った顔から一転満面の笑みで答えた。



「そっか。よかったな。」



まるで、幼い子供にやるかのように悠紀仁の頭を撫でる不動。


それが至極当然かのようににこにこと続きを話す悠紀仁。


「……不動も来れば良かったのに。」



あッ……そーだ

『ホントだよ!!いい加減出ろよ部活!!』




お前ならレギュラー間違い無しなのに!!


「やだよ。」


『何でだよ。中学の頃はスゲェ頑張ってたじゃんお前。』



それこそ浮名を流す暇も無く。


……あれ?ってーか不動の浮いた話聞くようになったのって高等部上がってからだな。


そういうことするようになったからバスケ辞めたのか……?




……それとも……




「やぁーだよ。
ってーかいい加減諦めろお前。俺ぁ今バスケより大切なもんがあんだよ。
そいつとの時間何で好き好んで減らさなきゃなんねぇんだ。」




部活<<<超えられない壁<<<悠紀仁




……ちょっと怨むよ悠紀仁!!



獅子緒先輩に殺されたくないからバスケ部に悠紀仁勧誘する訳にもいかないし……ッ!!




……悠紀仁と不動が……欲しい……ッ!!


うちのオフェンスに!!




「悠紀仁?!」



奥の部屋から顔を覗かせた奈緒に不動が舌打ちした。


「あ、奈緒先輩ちわぁー。」

無防備ににこにこと手を振る悠紀仁。

奈緒の呼んだ名前に反応して別の部屋からもう二人……同じ顔を覗かせた。



「さっきぶりだねぇー♪」

「……調度良い。」




……オ……オールスターズ……(涙)




不動迎えに行くだけだっつってただろーが何で皆さん勢揃いなんだよ!!




「あー、猛さんどーも。俊も。」


ついで、みたいな言い方に眉をぴくりと上げて不機嫌をあらわにする俊。



それにビビる一般人




……こ……怖い怖い怖い!!(←コイツ)


一名。




何でここついて来ちゃったんだよ俺の馬鹿ぁ!!

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