極楽蝶華
Back to 生徒会室
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『失礼します!』
ノックもせずにがばっ、と開けた重いドアの向こうに例の3人が見える。
「お帰り悠紀仁……って春日君も連れて来たの?」
『え……駄目ですか?』
不動も生徒会役員だから、使ってもいいんでしょ?
「ま……いいや。そもそも俊と猛がいる時点で既に邪魔が入ってるし。」
「ヲイコラ奈緒……随分だなテメェ。
こっちこそテメェの同席なんざ願い下げだっつーの。」
「邪魔っつったらお互い様だろ。っつーか二人とも止めろ。悠紀仁の前だ馬鹿。」
『え……ねぇ、あの3人て仲悪かったっけ?』
聞いた話では……幼稚舎からの付き合いで幼なじみだって……
「いや……あれがあの人達なりのコミニケーションだから。昔からそう。」
へぇ。
まぁ、中学から見てる不動が言うならそうなんだろう。
「……いつもなら、あの双子が喧嘩売るなら余所の相手。人前じゃ久遠副会長がストッパー……みたいな感じ。」
『へー……あ、そういやレオもここ昔からいるんだっけ。』
「うん。幼稚舎から……てか、生徒会の人も全員そうだよ確か。」
へぇ……なら、隆也さんもそうなんだ。
そいやぁ不動も知り合いだったみたいだし。
「悠紀仁、何食べる?」
『ふぇ?』
自分の世界から急に現実に引き戻された。
「今頼んじゃうから。あの二人は長くかかりそうだし、悠紀仁お腹減ってるでしょ?」
『あ……はい。』
手を引いて電話の近くまで連れていかれ、(ちっちゃい子じゃないんですけど……)革張りの表紙の分厚いメニューを渡された。
何食べようかなぁー……
「ここのオムライスね、美味しいよ?半熟卵にデミグラがかかっててね……」
『マジですか?!じゃ、それ!!』
なんでせうかその食欲を誘う響きは!!
『あ……てか、俺よく分かんないんで奈緒先輩オススメお願いします!!』
メニュー開いてもさっぱりですが。
どんな料理か想像も付かないの多いよ!!
「そう……じゃあ、適当に8品程頼んどくね?」
嬉しそうに笑う奈緒先輩。
『ありがとうございまぁーすvv』
餅は餅屋だ。
で、部屋ん奥のデカイ机付近ではまだこの方達が口喧嘩をなさっていた。
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