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極楽蝶華





『あー……ね、レオ。俺の席分かるよな?』

「うん。」



『カツラ被るの面倒だからレオ鞄取って来てくんない?』

「いいよ。待ってて。」





俺の教室のある階の談話室から、レオを見送った。



と、俺の教室に入る前に急に振り返る。


「ユウ、そこ動かないでよ。」



ちっちゃい子供か俺は。


『へーへー。』





ケータイが無いので手持ち無沙汰に握った手をぱたぱたと振った。



てか、もう授業終わってる筈なのにやけに人多いなぁ……

と、じろじろと視線を送って来る周辺に意識をやった。




【うわっ……ユウちゃん可愛い〜〜vv】

【仕種ヤバイッ……萌。】

【ちょっと拗ねてるぽい表情マジHitなんですけど】

【ね……こっち見てこっち!】



小声なので喋ってる内容までは解らないが、俺を指差してこちらを見ながら喋ってるので俺の事……であるのは明らかだ。




すんげぇムカつくぉ。
(#´・ω・`)ヌッ殺スゾテメェラ



学校や親は

【見た目で人を判断しちゃいけません】

て教えてくれなかったのか?



ちょっと髪と目の色が人と違うだけだろ。それをあからさまに……言うことじゃねぇじゃん。


……俺は結構気に入ってんだけどなぁ……




しょんぼりうなだれてると周りの反応が一層ヒートアップした。




ダガァァンッ!!
「散れ!!テメェラァッ!!」



思い切り踵で打たれた教室の壁がビリビリ鳴って、欄間に嵌められたガラスがガタガタと揺れた。



「ウゼェーんだよ……死ね。」


周囲に一瞥をくれて、こちらに歩いてくる。


「ユウ、平気?
一人ずつ殴ろうか?」



俺の頬に自分の掌を宛がって、ゆっくりと動かす。


『だいじょぶだよ。ちょっと落ち込んだだけだから。』



「……何言われたの?」




ふ、とレオが周りを見る。




「テメェら……ユウに、何言った?あ?」


明らか怯えながら後ずさる周り。


『いや……聞こえなかったから別にいいよ。
それより俺腹減っちゃったからさぁ。行こーよもう。』



くいくいとレオのワイシャツの裾を引っ張って促した。



「……ユウが良いなら……。」


やっと威嚇するのをやめてこちらを向く。


『ん。行こ。』

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