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極楽蝶華
朝からプリンス
 



「お早う悠紀仁。」


『あ、ぉふぁようごふぁいぁす。』



炒飯を口いっぱいに含んだままだったが、何とか声を出せた。


奈緒の登場に、不動が顔を歪ませて舌打ちをする。


「朝から随分沢山食べるねぇ……」


半ば呆れたようにぽつりと奈緒が漏らした。
何か面白い物を発見したかのように面白そうに笑っている。




『なんたって、タダですから。』


頑張った元はとんなきゃ。


席に着いた途端、注文をする前にケータイを出していじり出した奈緒。



それほど携帯電話に固執するように見えないので、熱心に画面と向き合う姿はいささか不似合いだった。



「さて……連絡も済んだし。注文しよ……」




ぱくん、と音を立てて携帯電話が閉じられ、今度はタッチパネルと向き合った。



どーでもいいけどさ。


俺挟んで左側の不動と右に座る奈緒先輩がガン飛ばしあっていて少し生きた心地がしないから止めて欲しいな。




ぼやきながら水餃子を口に放り込んだ。

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あきゅろす。
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