極楽蝶華
フッフー♪
『お前……あーゆーゴツイ奴らにまで狙われて大変だな……』
「はぁ??」
別に、目が合ったからって不動に
『今あいつお前の事見てたぜ?』
トカ、いちいち言わないし。安心しろ。
男同士の恋沙汰に進んで首突っ込みたくはねぇ。
沈黙の後
「お前、……何か勘違いしてねぇ?」
との不動のあきれ返った声。
『いや、別に詳しくは聞きたくねぇよ。
……でもさ、顔が良いと不動くらい背が高くても構わないみたいだな。』
憐れみの目を友人に向け、
「お前も大変だな」
と肩を叩いてやった。
うーん、俺って優しい。
『……顔が良いとモテる相手選べないっつーのが考えモンなんだな。』
目を細めてしみじみと思う。
うんうん、と何度か頷いていると腕を引っ張られて2階席に向けて移動させられた。
無理矢理引っ張られてるスピードについていけず、途中何回かこけそうになる。
『え??何々?』
「駄目だ。危なっかしいお前。人目に着く場所じゃ駄目。」
なんだよいきなりのダメ出し。
何で危険物扱いですか。
いいけどね、アソコ。静かだし。
吹き抜けから食堂全体が見渡せるスペースに、二人で腰を下ろした。
ちゃきーん、と金色のカードを取り出す俺。
金額気にせず思いっ切り料理を頼んだ。
ああ……幸せ。
これから来る筈の麻婆豆腐と四川炒飯とエビチリ、かに玉、手羽の照り焼き、小龍包×3人前、野菜水餃子を思いながら恍惚とした表情で空中に焦点を定めた。
今日は中華の日♪フッフー♪。
(悠紀仁君ウキウキウォッチングの日ですか(笑)
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