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極楽蝶華
昨日の事
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た……たたたたた大変だ……!!


俺、昨日、不動に何を頼んだ……?


隣で眠る男前な顔を間近に捉えて俺の血の気が引いて行った。


『ふ、不動〜?』


切れ長な縁取りが、うっすらと開かれる。


「……オハヨ。」


背中に回ってた手が頭に移動して、寝癖の付いた俺の髪の毛をでっかい手が撫でた。


『昨日は……その、ゴメン……えっと……
……変なこと頼んで……。』


低血圧で困ってる筈の俺は、朝から脈拍が尋常じゃないくらいに上がっていて、顔がアリエナイ熱を持ってるのを感じていた。

……俺、絶対顔真っ赤だ。


「……何で。」

『へ??だって……俺お前にあんな変なこと……ぶっ!!』

腕に力が入って、いきなり強く抱きしめられた俺は見事に不動の胸板に鼻をぶつけた。

……地味にいたひ。



「……俺でいいなら、……いつでも、どんな事でもしてやる。」









「だから、泣くな。」
 

不覚にも、朝からちっと……泣いてしまった。





『お前は……あんな事頼まれて、嫌じゃねぇの?』

「だから、言っただろ。
俺は悠紀仁とならキス以上の事もやりてぇ、って。」


優しすぎんだろーが。

何馬鹿な嘘付いてんだよ



『……あんがとなぁ……』



馬鹿みたいににへぇ、と笑ったら不動がとても嬉しそうな顔をして俺の頭をぐしゃぐしゃ撫でてきて

なぜか顔が赤くて俺から手を離したあと「ヤバイ」とか「無理」とかブツブツ言ってスゲェきつく抱き締めて来た。


顔が赤い理由は分からないけど、ぎゅーってされんのは嬉しいから、別にいいや。

……早く、昨日の事

忘れてぇな。



*キリリク終了*

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