極楽蝶華
3
「お前の舌……スッゲ熱い。」
触れた所から、熔けてるみてぇ。って
お前が、俺の体温を上げてんのに。
もっかい、その細い首に唇を落として
耳の下辺りに口付けながら
『……キス、は……された?』
「……唇舐められた。」
お前が好きだっつってた、キス。
俺の口ん中って熱くて柔らかいんだっけ?
「んっ、ふど……キスじゃな……っふぁ……」
聞こえないフリして、深く口付けた。
咥内掻き回してた舌を必死に押し返そうとしてたけど、そのまま搦め取って何回か音立てて吸い上げれば
「……あっ、……っくふ……」
潤んだ目のトロン、て顔になる。
……この顔も、すげぇ好き。
糸を引いた唾液を、そのまま乳首に舌で塗り付けた。
「ぁっ……あ、ゃあっ!
……んンっ……ひぅ……」
何回か大きく背中がのけ反って、反射的に俺を押し退けようとしてきた。
顔をあげて、悠紀仁の瞳を覗き込む。
『……嫌?』
「ちがっ……で、も……
なんでソコ……、ばっかりっ……」
上擦った声が紅く濡れた唇から漏れた。
『……されてねぇの?』
「さ……れた、けどぉ…………っ!!」
涙目で、ふるふる震えながら何かに耐える顔。
片手の手の甲を口に押し付けて声を殺している。
時たま漏れる熱っぽい吐息も勿体ないが、喘いでいる時の声が聞きたかった。
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