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極楽蝶華
談話室にて
 



談話室に入り浸る原因が、まずこのフリードリンク。



そして、卒業生が置いていってる大量の本。



漫画がほとんどだけどね。




読み掛けだった「寄生獣」をB巻から5冊程取って適当に開いてる席に座った。




……煩い。




いつもは、誠達なんかと一緒に騒ぎながらはしゃいでるさ。俺だって。


ドリンクミックス(コーラ、オレンジ、カルピス、牛乳、コーヒーのスペシャルブレンド☆)してアリエナイ色にして罰ゲームで飲んで鼻に回って大騒ぎしたりもしたさ。(俺が)



それにさ、ここ談話室だし。多少はうるさくなるよね。うん。





でも


うるさすぎだっつのちったぁ黙れコラ




それにさ、まぁ好奇心旺盛なのはいいことだよ。


人間の歴史は探求心と好奇心によって発展してきたんだから。



だからといって、今隣にいるコイツら。


俺の座ってる一人掛けのソファのひじ掛けに無理矢理座って肩やら足やら触ってくるコイツ。

「ね……本名なんてぇーの?クラスは?恋人いる?」


テーブルに身ぃ乗り出してごちゃごちゃ言ってくるコイツも


「ねぇねぇねぇ。
色白いよねースゴイ綺麗だし。髪とかサラサラじゃん触っていい?」

って許可出す前に触ってんじゃねぇーかテメェ。



『……俺今本読んでるんですけど。』



手を掴んで、漫画から顔を上げて相手を睨んだ。

やんわりと、全面拒否。


「気ぃ強いねぇー……でもその顔かなりそそるんだけど。」


何をよ。そそるって何をよ



「ね、ね、ユウちゃんこっち向いてぇー!!」


『あ゙ぁ゙??』


ぴろりーん、とそいつが構えたケータイから音が鳴った。



「あっ!!坂本ズリィッッ俺も俺も!!」


「ユウちゃんこっちも向いてぇーっ!!」


ぴろりーん

カシャァッ

カシャァッ

ぴろりーん



デジカメ向けてくるヤツもいて、なんとなくフラッシュが眩しい。


めんどくさくなって視線を漫画に戻した。




野村といい、こいつらといい……何が楽しくて俺の写真を撮るのだろうか。





でもね、人間我慢は必要だよ。


このくらいで怒ったりしないよ、ぼかぁ。




……このくらいで……



……この……




『いー加減ウゼェ「悠、……ユウッ!!」』



怒鳴って出鼻をくじかれて。聞き慣れた声の方を見た

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あきゅろす。
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