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極楽蝶華
俊テメェコノヤロウ

 
『……腕っ、解いてぇ……』

「ヤダ。」




……顔面パンチしてやろうかテメェ。




『意地悪……すんなっ、ばか……。』

迫力は無いと思うが、……睨み付けてみた。
やっぱ涙目じゃ迫力が無いか。

効果が無さそうっつーか何でお前渾身のガン付けられて(少なくとも俺にとって)嬉しそうなんだよ。


「したくなるんだよ。」




俺そんな虐められキャラかよ。


誰かのび太連れて来てコイツに与えてくださいっ。



ドラえもぉぉぉぉん!!



『……トイレ行く……』

「あ、そう。ゴメン。」



……腰抜けてら。

立てない。


まぁ当然だな。
我慢にも限界がある。


『……やっぱ一人にして。』

「どうした?」



聞くな

そこは無言で見送ってくれよ。



「……何で?」




……言えるか!



俯く俺の髪の毛に口付ける俊。
普段と違うその無駄に優しい手つきとか、今はもう何もかもむかつく。

『……ったじゃん。』

「え?」


『俺、野村に変な薬飲まされて身体の感覚おかしいって言ったじゃんっ!!
腰砕けて大変な事になってんだよっ!!』




自分の声が腰に響いて……ぎゃあ。


アレだよね。



えぇ……盛大な自爆をしました、今。




……ちっくしょ。また涙出て来た。

「何だ……ツライの?俺やってやるよ。」



何をよ。



ズボンに手をかけた俊が、コードの伸びたリモコンに気付いた。



「これ……こんなもんまで。……あのヤロウ……」


……目ぇ光んなかった?今。

……ギャッ!!
それよりこっち!

『バッ……いい!!自分でする!!』


リモコンを引ったくって、コードを掴んで背中の方から力いっぱい引き出した。


「ぁ……それ、そんな引っ張ったら……」



途端、振動が止む。


コードも出て来た。


てかコードだけ出て来た。




「……抜けやすいんだよ。こーゆーの。」
 

何で知ってんだよ。



つか

『……どーしよ……』



この後ろの異物感。






……たすけてぇ……

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あきゅろす。
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