極楽蝶華 2 「……怖かったか?」 怖かった。怖かったよ? 心配してくれんのはありがたいですが 今 話 し 掛 け ん な 俺は必死に俊にしがみついて、波をやり過ごそう、ともうそれだけ考えて頭ん中一杯だった。 「……さっきの返事。」 何のよ。 「……俺は、お前の事好きだからキスしたんだけど。 お前は、……俺の事、好き?」 だからっ! 今!話し!掛け!るなっ! 吐く息が細かく震えた。 『……離してっ……』 「お前が、ちゃんと返事するまで離さねぇ。」 ふざけんなよ。テメェ。 おりゃあ早くトイレ行きたいんですよ。 「……聞かせて。」 耳に息かけんじゃねぇテメェコラ。 新たな刺激を加えるのやめてください。 『……ひっ……ふぅ……』 「泣くな……泣くなよ、頼むから……」 じゃあテメェ根本縛られて以下略っっ!!(怒) え、答えるの?答えれば開放? いや、答えちゃいますよそんくらい。 『すぐっ……る?』 「うん。」 『俺もっ、俊の事… ……っ、好き……』 だから離せ。お前友達なら俺の事を思え。 マジ無理マジ無理。 中が擦れてぎゃぁぁぁっ!! みたいな。 『……っは、すぐ、る……? 何で顔、赤いの?』 「……嬉しいから。」 『ぇ……?』 「今……超、嬉しいから。……お前が、……お前も、俺の事好きだって……」 そうか、よかったな、これで俺らマブダチだな。 ところでトイレ行かせてくれねぇかな。 [*前へ][次へ#] [戻る] |