極楽蝶華
2
あー……何でここまでこじれたんだっけ。
「何で?僕は俊様の1番でしょう?」
あ、そうそう。そんで
『あ?大部分省略してんじゃねーよ。テメーは【都合の良い性処理相手No.1】だったろ。
俺の1番は去年の暮れからユウだけだし。……1番大切なのも、1番好きなのも、全部。
だから、お前もういらね。』
「なんで?!」
『俺もうソイツ以外じゃ勃たねぇから。第一ソイツ以外とヤリたくねぇし。じゃあ俺用事あるからサヨナラ。』
「待っ……てよ俊様っ!
そこまで言うなら証明してよ!!」
あ、そーだ。それでこんな事になってんだ……
「ねぇ……その、俊様の好きな人の代わりにしてもいいから、抱いてよ。」
あーうるせ。
自分のベルトに手をかける初音をめんどくさそうに見下ろした。
『お前がそれで納得するなら好きにしろ。
ただし、この後ユウに二度と手ぇ出すんじゃねぇぞ。』
小さくビビるのが分かった。
普段実験をする机の上に身を投げ出す。
『したいなら勝手にしろ。
俺はご好意に甘えてユウの事考えてっから。』
両腕で顔を覆い、視界を断ち切った。
『勝手に突っ込んで、自分でしろ。
俺は動かない。』
昼、悠紀仁と別れてから……なにもかもめんどくさかった。
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