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極楽蝶華
2
 

あー……

なんかこの人の目にはには全部見透かされてる気がする。
後で会長と話が合わないと困った事にもなるし、真実を話しとこう。


『あ……、僕の地元に【極楽蝶】ってチームがあるんです。そこに知り合いがいて……
一回琉崎さんを見かけたことがあるんです。そう言ったら放課後来いと言われました。』




……何なんだよその企み顔。顔は笑ってるが目は笑ってない。ありえない


ある意味では琉崎のマジ切れよりもオーラが黒くて恐いれす。


「あ」
『は??』


久遠先輩が窓の外を横切る黒い影を眼で追った。
俺もそれを横目で見やり、視界の端に捕らえる。



「あれは……」

『足長蜂ですね。』



俺はちょうど話題を変えたかったのでその小さな虫の名を口に出してみる。
体長は3cm、細めの体にとても長い後ろ足。自慢じゃないが動体視力と目はいいんだぜ。
この春の身体測定でも両目とも1.5だったし。


そしたら久遠先輩の目付きが先程と変わる。
そして、おれの顔を・・・・正しくは、目を。・・・・眼鏡を注視した。


「……何で解ったのかな?」

『??……虫は結構好きなんですよ。』


「そうじゃない。」


『へ??』


最近定石になった変な声。馬鹿丸出し。


「そんな厚い眼鏡かけてて……
ものすごく目が悪い、そう思ったんだけど?
でも今レンズを通しては見えない位置を蜂は飛んでいた。
君は首を動かさなかったし、真横を飛んでいたから、映ったのはレンズと顔の隙間のぼやけた視界だったはずだ。
なのに、種類まで分かるくらいはっきりと蜂が見えた、その事に関して。
……確かにあれは足長蜂だったよ。」


先輩の言いたいことを理解し、
息を呑んだ。



・・・・・・また、俺は余計なことを・・・・・・。

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