極楽蝶華 親睦会のペア 『……そーいえばさ。あの……親睦会だっけ?いつあんの?』 なんせ賞金がかかってる。 「明後日。」 『えぇ?!聞いてないよ俺!!』 「まぁー……病気で休んでたしな、お前。」 「……話なんか聞かないでほぼ寝てる、っていうのもあるんだけどね。」 イヤンだって誠さんいつも聞いといてくれるじゃん。 『じゃあダーリンに電話して予定聞いてみよー。』 「今年三船サンは司会進行だぜ? 誰とも組めねぇよ。」 『えー。……チェッ……まぁいいや。ダーリンを危険な目に合わせらんないし。』 取り出したケータイの行き場が無くなる。 あ、そーだ。 あの人に頼むつもりだったんだ、元々。 ケータイのメモリを呼び出して発信ボタンを押した。 「……まさか、悠紀仁……琉崎先輩達と久遠先輩のうちの誰かにしよう……とか考えてないよね?」 誠が凄い目で睨んでくる。 『当たり前じゃん。親衛隊とやらがただでさえ煩いのに。 前に話した親戚筋の人だよ。』 ケータイから聞こえてくるコール音が途絶えた。 ―ピッ― 「―はい、村上です。」 『あ、村上先輩ですか?? 俺――悠紀仁です。』 背後の4人が 「えぇっ??!」 って顔をしたのが 俺には見えてなかった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |