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極楽蝶華
これ何?
『…………』


ネクタイ結んでもらう為に上向いてるんだけどさぁ……


普通ネクタイ結ぶ方は手元見るよな??


『手元見ろよ……何で目ぇ合わせるんだよ。』


「平気だ。」


……それで【あっ、手元が狂っちゃった。】とかやったらキレるぞ??

今度こそテメェにもお花畑見せてやっからな?


「俊は慣れてるからね。」

「……やめろ。つーか慣れてねーし。器用なだけだっつのデタラメ言うと殴るぞ猛。」

『何に?』


答えを求めて猛さんの方に視線を向けた。


「脱がせたり、着せたり。」

「着せてねーよっ!!」

『脱がせてはいるんだ。』


御主も好きよのう、って顔で俊を見てやった。

ニヤニヤ。


「……チッ……余計な事言い出してんじゃねぇ……猛。」


してやったり、って顔で猛さんが笑う。


「オラ出来たぞ。」

『んー。ありがと。』


不動の方のネクタイを受け取ってポッケにしまった。 

「これもやる。」

俊が目の前で自分の首の辺りをゴソゴソやって、そのまま俺の後ろに回った手から金属を嵌めた音がした。


『……何これ。』


碧い石のはまった王冠の付いた銀色のネックレス。


「付けとけ。外すなよ。」


『いらねーよこんな高そうなモン。』


「学校からの支給品だから気にすんな。付けとけ。」


「俊……何のつもりかな?」

「見ての通りだよ。」





……何と無く不穏な空気……

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