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極楽蝶華
アイスは融けます
 


ふと、猛さんが食べてるペペロンチーノに目が行った。


視線に気付いて猛さんが尋ねてくる。

「食べる?」

『食べる!!』



フォークに巻き付けてこっちに出して来たので、身を乗り出して食い付いた。

『おいひーぃ』

ヘラヘラしてたら猛さんにも目を逸らされる。



えー。俺そんな馬鹿っぽい顔してたかなー?とか思いつつ唇の端に付いたソースを指でとって舐めた。


「馬鹿!!」

『え??誠、何が?』


またため息。



何だしもーぉ。人を馬鹿呼ばわりしてさー。


 
アイスコーヒーで食欲をつないでいたらパフェとソフトクリームが到着。


『やぁぁぁああったぁ!!
愛しのマイラバー☆俺が今食べてあげるからねえー。』


どうやら大変テンション上がりまくった歓迎だったらしい。
運んで来たお兄さんが(理由は分からないが)赤くなって挙動不振になるくらいだったから。





『……はぁっ、……ものすごく美味しい……
んぁー♪……うまぁ〜っ』


ニヤニヤへらへらしながら生クリームを口の中に押し込んで、この世の至福を味わっていた。



「悠紀仁君……ソフトクリーム溶けてるよ?」

『あ、さんきゅーダーリン。』


左手に持ってたソフトが少し溶け出して左腕の小指側を伝ってる。

拭くのが勿体なくてそのまま左手を浮かして顔を近づけてれろー、っと舐めた。


「馬鹿!!」

『え、……なんで??』


本日2回目ですよ誠さん。

とりあえずまぁ、溶ける前にと怒られる心当たりを探すのは後にしてパフェと向き合った。
このサクサクした辺りが堪んない。


……そしてパフェを完食した俺は今度はソフトクリームに本格的に取り掛かる。


「うっわ……ゆきやんよくそんな食えんな……」


『だって甘いもん大好きだもん。』


噛り付いたソフトクリームもまた旨い。濃厚な風味が舌の上でとろける。

『うまぁーい♪』

顔もとろける。


……んで、何故にみんな俺から目を逸らしたりチラ見したりすんの??
やっぱ普通の人から見たら胸やけがするレベルなのかなぁ。

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あきゅろす。
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