極楽蝶華
俺のバカ
「で、どういった関係なのかな?」
『村上先輩はー……
俺の叔父さんの、秘書をしてる方の弟さん……です。』
「……他の二人は。」
奈緒先輩恐っっ!!Σ(゚д゚;)
『高裏先輩は、具合悪くて倒れてるところを拾ってもらって「葉月は?」』
うん。
俊君、人の話聞く気あるかな?
『三船先輩は―』
次の言葉を飲み込む。
男に襲われかけてた、なんて俺が言っていい事じゃ無い。
助けたっつっても恩着せがましいし。
『友達。』
「はぁ??」
『だから、友達。ねぇ?三船先輩??』
横を向いて同意を求める。
「え?……あ、うん……。」
「……っかしーなテメー何か隠してんじゃ「俊!!もういい!!」」
ナイス奈緒先輩!!
勘が良いので気付いてくれたらしい。
……あ、でも気付かれちゃ駄目だったんだよな?
まだ吠えてる俊を奈緒先輩が奥の部屋に連れ込んで(引きずり込んで)行くのが見えた。
『三船先輩!!』
三船先輩の元に走り寄って、腹の前辺りで固く握られた手を自分の手で包み込んだ。
『ごめんなさい……何か言い方悪くて奈緒先輩に気付かれちゃったみたいです……』
真面目にヘコむ。
「ううん?気にしないで。庇ってくれて嬉しかったよ??それに久遠先輩なら何て言ったってごまかせないよ。」
いやー。何この人笑顔可愛すぎー。
『三船先輩の笑顔すごーい。キラキラしてるー。』
俺もつられ笑顔。
「えっ……」
いきなり顔が赤くなって目を逸らされる。
やっぱ痛いですかね。
「藤堂君……の方が、眩しいよっ」
髪の毛が?
頭の中身が?(笑)
『えーと、ありがとうございます。』
あーもーこの笑顔で言われるとお世辞でも嬉しいねー
「それでね、よかったら名前で呼ばせて貰えないかなぁ?」
『えっ?!もーぅ大歓迎ですよー。俺も【葉月先輩】で良いですか?』
「うん。喜んでっ」
いやー。可愛い。
男性に向かって失礼だけど、可愛い。
「僕ね、友達少ないから嬉しいな。……よろしくね?悠紀仁君。」
『え?葉月先輩友達多そうなのに超意外。優しくて、笑顔がキラキラで、悪いとこなんてないじゃん。』
顔を覗き込んで首を傾げたらまた顔が赤くなった。
褒められて照れてんのかな?かわいー。
ヤッッッバイ俺もぅ胸がキュンキュンだよ?
そもそも俺、【可愛い】って大好きなんだよね。
だってそばにいるだけで幸せになれるし、顔がにやけるじゃん。
赤ちゃんとかさー、街中でいないいないバーしたら笑ってくれたりして、もうそれだけで一日中幸せでいられるし。
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