極楽蝶華
そっくりだー
『えぇー。でも、俺一人面識ありませんよ??』
ってゆーか奈緒先輩そろそろお膝抱っこは止めてもらえないかなー。
さっきからある程度抵抗はしてるが一向に離してくれる気配は無い。
……あれ、でもあの人……やっぱどっかで見た覚えが……
『あぁ!!思い出した!』
勢いよく膝の上から立ち上がってその人の所に走り寄った。
『村上隆也さん!!』
冷たい、という印象を受けるほど調った顔にメタリックブルーの細いフレーム眼鏡が似合っている。
うん。お兄さん達によく似てる。
椅子から立ち上がり、こちらを真っ直ぐ見て来て……その顔に、見惚れてた。
背ぇ高いなー。いいなー。
すると、さっきまでの無表情から想像できないくらい優しい顔で笑った。
「初めまして悠紀仁様。悠貴様からお話は伺っております。」
深々と頭を下げられる。
『え ちょっとやめてください先輩!!しかも俺【様】とか付けられる様なキャラじゃありませんから!!』
きっと多分傍から見たら面白いくらいに慌ててる。
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