極楽蝶華
尋問?
『……あのー……呼び出した理由は以上でしょうか??』
帰りたい帰りたい
「いや……悠紀仁は何でここ入ってすぐにカツラも眼鏡も外されたと思う?」
……そーいえばこの人達の他に何人か……って
『高裏さんと、……あ、あの時の……』
あと一人知らない人。
……でもどっかで見た事ある。
「三船葉月(ミフネハヅキ)だよ?悠紀仁君。久しぶりだね。」
『あー。……ちょっと学校休んでまして。ワイシャツは誠から受け取りました。わざわざクリーニング出して貰ったみたいでどーも。』
『あと……高裏さん。一週間前いきなり部屋からいなくなってスミマセン。
泊めて貰った御礼もまだ言ってないし……』
三船先輩と高裏さんが慌てたような、渋い顔をした。
「……オイ、何で葉月がワイシャツ洗濯して持ってくるんだよ。」
「高裏のとこに……泊まった??」
「…… な ん で ?」
音と音の間にサンドイッチみたく恐怖が詰まってますよ。
わぁぎっしり!!みたいな。
「……まぁこの議題は後に回すね。とりあえずひとつひとつ聞いていこうか。」
わぁー♪
流れ作業的に恐怖がやってくるよぉー☆
……うふふふぅー。
楽しみー。(壊れ気味)
「何で悠紀仁は生徒会の人全員に顔が割れてるの?」
「会議やってる時に学校新聞が届いてさぁー。全員が名前も顔も知ってたんだよ?特に、俊と猛。
……話してくれるよね?」
疑問系に有無を言わさぬ圧力があるのは何故でしょう。
『俊はぁー……こう、土手の上で殴り合って友情を認めた仲、って言うか……』
「つまり?」
日本人の美徳の「うやむや」をもう少し大切にしてみましょうよ。
『俺が昔頭はってたチーム……暴走族とまでは行かないバイクとやんちゃが好きな集団。そこのライバル?というか抗争起こしてた相手チームのトップが、俊。
んで、この学園来てからちょっと話すきっかけがあって仲直りしました。』
悠紀仁が言った途端、俊を除いてその発言の内容に目を丸くする。
「そう……。」
……あれ、この点について奈緒先輩にもっと突っ込まれると思ってたんだけど。
「後で……そうだなぁ。御飯のときにでも聞こうか。
とりあえず今は、猛と知り合った状況について話してくれる?」
あ、さようですか死刑執行が延びただけですかそうですかふーん。
……誰か助けて!!
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