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極楽蝶華
紙飛行機ぶーーん
 賞金の30万に目が眩んで親睦会のルールをしっかりと読み込んだ。



HR棟全域と、第1・2運動場、体育館A・B、第1講堂が使っていい範囲ね。

……体育館も運動場も講堂も4個ずつあんのかよ。いらねぇーって絶対。

初めて見たこの学園の敷地の見取り図(縮尺もぶったまげる単位を使って下さってた)に呆れてみたり。



制限時間は3時間……

こりゃあ逃げるより鬼やった方が割がいいな。



生徒全員にはネームプレートが配られて、鬼は捕まえたやつからそれを貰うわけね。

んで鬼は当日支給されるTシャツ着て追っ掛けんのか。確かにそーでもしないと見分け付かないからなー。



「……い、聞いてんのか悠紀仁!!」


『え?何……ってゆーか、どーしたの。みんな揃って。』


いつの間にか6人に囲まれている。


「……学校新聞……」


横から誠が耳打ちしてくれた。

え?新聞??


どーせ何組の誰が大会に入賞したとか校長のお言葉やらが載ってんだろ、とはなから見る気等更々無く……


それは紙飛行機の形に折り込まれていた。


「何やってんのゆきやん……」


『え、だってこんな質の良い厚手の紙有効利用しなきゃ勿体ないって。』

良く飛びそうじゃん。
……これ昼休みに窓から飛ばそうと思ってたんだけどなぁ……

「……もういいよ……とりあえず、これ見てみな。」

灰斗が自分の手に持ってた新聞を俺に手渡してくる。


『なんか載ってんの??』



まず目に入って来たのはフルカラーの表紙。


『金かけすぎじゃね?フルカラーとかいらねぇだろ。』


「違う。載ってる記事。……一面の写真見てみろ。」


『なんだよ彰。なんかあんの??』


と、視線を落とした先で。




――――――なにこれ。

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